モーターの力で進む「電動キックボード」。今は原付バイクと同じ分類で免許も必要だが、7月1日からは自転車に近い扱いとなる。便利な乗り物が身近になるが、事故も増えていて注意が必要だ。
都心の便利な移動手段としてシェアリングサービスも始まる
名古屋市西区で6月27日、電動キックボードの試乗会が開かれ、記者も体験した。幅15cmほどのボードの上に、両足を斜めに乗せて出発した。
リポート:
手元のスロットルを押しただけで、グッと加速していくのがわかります。風を切って、とても気持ち良いです

右のハンドルについたスロットルを押し込むと加速し、曲がる時はハンドル操作と同時に上体を傾けるが、すぐに慣れることができた。
ほかの参加者たちも、電動キックボードの運転を楽しんでいた。
参加者A:
めっちゃ楽しいです。走り始めたら全然バランスは取れたので、そんなに怖くなかったです
参加者B:
(操作は)感覚的にできますね。自転車っぽく
電動キックボードは、都心の便利な移動手段としてシェアリングサービスも拡大している。名古屋でも2つの業者が、名古屋駅や栄を中心に「ポート」という駐輪スポットをつくっている。

Crystalの蒼佐ファビオ社長:
地域住民の方々や、名古屋に観光に来られた方の移動の利便性を高めたい。ぜひ気軽に利用していただけたらなと思っています
普及に期待がかかるのは、法律の改正で7月から電動キックボードがより気軽に乗れるようになるからだ。
現在は原付バイクと同じ分類で、一部例外を除き、ヘルメットの着用や運転免許証が必要だが、7月1日からは免許不要に。自転車とほぼ同じルールで乗ることができるようになる。

便利ではあるが、注意も必要だ。
リポート:
道路の端に側溝やマンホールがあるんですけれども、そこの細かい段差にハンドルをとられそうになります

警察庁のまとめでは、電動キックボードによる人身事故は、2020年には全国で4件だったが、利用の拡大とともに2022年は41件まで増えた。
6月10日には瀬戸市の男性が酒を飲んだ上、無免許で電動キックボードを運転したとして書類送検された。

愛知県警は、チラシを配るなどして守らなければいけない交通ルールを訴え、努力義務となるヘルメットもできる限り着用してほしいと呼び掛けている。
(東海テレビ)