6月に佐賀市で開かれた車いすバスケットボール大会「むつごろうCUP」。資金難やコロナ禍による中止など紆余(うよ)曲折がありながらも30年以上続いてきたが、今回の大会をもって長い歴史に幕を閉じることになった。

競技を始め50年のベテランも

むつごろうCUP実行委員長・船津正弘さん:
今まで実行委員の皆さん方と一緒に、31年間、僕たちを支えてもらい、こういう大会ができたこと本当うれしい

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激しくぶつかり合う車いす。迫力あるボールの奪い合いに攻守がめまぐるしく入れ替わるゲーム展開。

佐賀市で県内外の6チームが参加して、車いすバスケットボールの大会「むつごろうCUP」が開かれた。

むつごろうCUP実行委員長の船津正弘さん
むつごろうCUP実行委員長の船津正弘さん

むつごろうCUP実行委員長・船津正弘さん:
バスケが好き。単純に車いすバスケットが好き。仲間と会って、終わったあとは飲み会をして、それが楽しみで

実行委員長を務める船津正弘さんは、66歳という年齢に負けず相手チームの若い選手に混じり、1プレーヤーとして大会に参加した。競技を始めて50年になるベテラン選手だ。

むつごろうCUP実行委員長・船津正弘さん:
体が動かないけど、(試合に)出るときは自分ができることをやる

かつては全国から選手が参加

「むつごろうCUP」は、交通事故で亡くなった伊万里市出身の車いすバスケットボール選手をしのんで開催された大会が前身で、全国から約170人が集まる大規模な大会だった。

その後、当初の目的は達成されたとして10回目の2001年にいったん閉じたが、復活を望む強い声があり、規模を縮小して生まれ変わった。

2010年からは現在の「むつごろうCUP」に名称を変更。

2010年に「むつごろうCUP」に名称が変更される
2010年に「むつごろうCUP」に名称が変更される

コロナ禍での大会中止を乗り越え、今大会の実施にこぎつけたが、次の世代の運営スタッフが見つからなかったことなどから、今回を最後に幕を下ろすことになった。

顧問として大会を支えてきた福島龍一さん
顧問として大会を支えてきた福島龍一さん

顧問・福島龍一さん:
30年やってきてここまで、よくやってこれた安心感。(大会が)終わるというさびしさが混じっている

支えてきたスタッフの思いは…

顧問として草創期から大会を支えてきた福島龍一さんは、今大会も、裏方として船津さんや選手の活躍を見守った。 

顧問・福島龍一さん:
いい仲間ができたことについてもすべてを含めてありがとう

大会をやり遂げた満足感とともに、船津さんは次の目標に向かって動き出している。

むつごろうCUP実行委員長・船津正弘さん:
体動く限りいろんなスポーツを、若い子たちに、車いすになってもこういう(スポーツが)あると教えたい

(サガテレビ)

サガテレビ
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