6月9日に撮影された、1つの檻の中で重なるようにしてモゾモゾと動く茶色い動物。
この正体は…

箱わなの中でうごめく子供イノシシ
箱わなの中でうごめく子供イノシシ
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子供のイノシシです。その数はなんと15匹。

捕獲されたのは千葉市若葉区。野生の獣が出没しそうな山林や畑もありますが、住宅街なども多い地域です。地元の農家によると、去年あたりからイノシシなど野生動物による被害が急増しているといいます。

千葉市若葉区の地図 Googleより
千葉市若葉区の地図 Googleより

地元農家の男性:
去年の9月の頭ごろに、ネギを作ってたんですけど。台風だと将棋倒しになるんですけど、何かが突っ切ったような跡がついた時があって。

“イノシシの被害”に遭った地元農家の男性
“イノシシの被害”に遭った地元農家の男性

その被害は今年に入っても止まらず…

畑に残された何かが突っ切ったような跡
畑に残された何かが突っ切ったような跡

地元農家男性:
(今年の)3月ごろですね、畑をトラクターできれいに耕耘して、次の日行ってみたらすごい足跡だらけになってて。

畑に残されたイノシシと思われる足跡
畑に残されたイノシシと思われる足跡

度重なる被害を嘆く地元農家。
千葉市によると、市内で捕獲されたイノシシは2017年度には12匹でしたが、2022年度には145匹まで増加。

地元猟友会によると、近隣から移動してきたイノシシが若葉区内にすみ着き、繁殖したとみられるといいます。

しかし今回、15匹も一気に捕獲したのであれば、これで一件落着?とも思えますが、罠を仕掛けた猟友会の原さんによると…。

千葉市猟友会 原さん:
親があと4匹
ほど残ってしまっているので。

千葉市猟友会 原さん
千葉市猟友会 原さん

体の大きい親イノシシが4匹いるといいます。
今回捕獲されたのは、「うり坊」と呼ばれる子供のイノシシばかり。背中には“うり坊”特有の縞模様も確認できます。

捕獲された“うり坊”
捕獲された“うり坊”

千葉市猟友会 原さん:
これが捕獲した箱わなです。親子でいると子供だけが入ってしまって、親はなかなか警戒心が強くて難しいんですよ。

千葉市猟友会 原さん
千葉市猟友会 原さん

5月に、そのイノシシ親子の群れを見たという夫婦は…。

地元農家の夫婦:
ちょうどこの辺じゃない。

地元農家の夫婦
地元農家の夫婦

地元農家の夫婦:
ここだね。ここに獣道があるから。

地元農家の夫婦
地元農家の夫婦

地元農家の夫婦:
ゆっくり走ってたら右の方から、うわ~って出てきて。いっぱいいるから『何だろう』と思って。

地元農家の夫婦
地元農家の夫婦

これはその時に車の中から撮影した写真。

獣道から出てきたイノシシの親子の群れ
獣道から出てきたイノシシの親子の群れ

10数匹の“うり坊”の他に、親のイノシシが4匹、確認できます。

地元農家の夫婦:
このまま来ちゃったらどうしようと思うくらいの集団だったのでびっくりです

住民たちは、これ以上被害を出さないため、すぐにでも親イノシシ4頭を捕まえてほしいと訴えますが、猟友会の原さんによると…。

千葉市猟友会 原さん:
この時期ですと、子供を連れている母親というのは、人間に対して警戒心を持っているので。子供を守るために人間に向かってくる可能性というのもある時期ですね。実際ここで子供が(罠に)かかるのを見ている親たちなので正直言うとこの罠ですぐに捕獲するのは難しい状態です。

(めざまし8 6月13日放送より)