藤井聡太さんが「名人戦」7番勝負の第5局に勝利し4勝1敗と見事“七冠”を達成したことを受け、対局時に勝負“おやつ”として自店のスイーツやお菓子が選ばれた店からも喜びの声が上がっている。

また、各店では当時、藤井さんが食べたブランド菓子として、売り上げが今も好調だということだ。

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2022年11月、防衛戦となる「竜王戦」第4局の舞台となった京都府福知山市では、前日にイベントも行われ「福知山城決戦」として地元は大いに沸いた。

その際、1日目の3時のおやつとして選ばれたのは市内の「Fukuchido」の地元の名産・丹波栗を使ったモンブラン「丹波富士」(880円*税込 6月1日現在)だ。

藤井さんが“勝負おやつ”として食してくれたことで直後には大人気となり、今も並べば売り切れる人気商品となっている。中には藤井さんの出身地・愛知県からわざわざ買い求めるお客さんもいたそうだ。

店主の奥田友昭さん(42)は、4.5ヘクタールの休耕田(東京ドームおよそ1個分)で自分で丹波栗を育てていて、ちょうど新作スイーツを考えていた時に、対局用のおやつとして特別に考案したものだった。それだけに藤井さんに選んでもらった時も大変うれしかったそうだ。

今回の七冠達成を受けて、「すごいうれしい!当時もウチの栗のモンブランを食べて(対局に)勝ってくれてうれしかったが、今回、間接的にではありますが七冠に関われてうれしいです」と喜びを話した。

売れ行き好調のせいもあって、丹波栗の在庫がなくなりつつあり、現在は残りわずかのため数量限定での販売中ということだ。

また、同じ福知山市内の和菓子店「千切屋」では、福知山名物の踊せんべいで粒あんを包んだ「福知山踊かさね」(250円*税込 6月1日現在)を1日目午前の“勝負おやつ”として藤井さんが食べた。

おかげで売り上げがその後3~4倍に上がったそうだ。

今回の七冠達成の快挙に店主の4代目・足立大介さん(41)は、「福知山で対戦や観光をして頂いて、市民も喜んでいます」と当時を振り返ったうえで、「おめでとうございます!八冠に向けて、機会があったらまた食べに来てほしい」と話した。

藤井七冠 高槻では「パンダ」食す

2023年5月、七冠目となる名人戦第3局の対戦場所となった大阪府高槻市では、藤井さんは1日めの“勝負おやつ”に見た目もかわいい、中がビターチョコレート、外のホワイトチョコレートのムースを楽しめるパンダのケーキ、その名も「パンダ」(410円*税込 6月1日現在)をセレクトした。

この「パンダ」を販売している高槻市や茨木市などで店舗を展開するフランス菓子「DOEL(ドエル)」では、直後に「藤井さんと同じケーキが食べたい」と売り上げが激増し、今も人気の商品となっているそうだ。

ほかにも数々のスイーツや“勝負メシ”が選ばれているが、次はいよいよ八冠を目指しての道のりが…

今後、藤井七冠は棋聖戦、王位戦と続くタイトル戦で防衛し続けた上で、“勝負おやつ”や“勝負メシ”を食べつつ残る「王座」戦の挑戦権を獲得し“八冠”を目指すことになる。

関西テレビ
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