6日、世界中から報道陣が詰めかける中、Appleはゴーグル型の新端末「Apple Vision Pro」（ビジョンプロ）を発表しました。
「Apple Vision Pro」（ビジョンプロ）は、現実空間とVR（仮想現実）やCGを重ねて映すことができるMR（複合現実）に対応した端末です。
目や手の動き、声だけで操作ができます。視界に映し出されたアプリを好きな位置に好みのサイズで配置できるほか、作業用のモニター画面にしたり、ゲームやビデオ通話をしたりすることも可能です。
2007年発売の「iPhone」以来の画期的な新製品と言われる「Apple Vision Pro」。
発売は2024年を予定しており、値段は約49万円です。
これまでのゴーグル型端末とは何が違うのか？そして、私たちの暮らしを変える可能性を持っているのでしょうか？
ITジャーナリスト 石川温氏：
究極的にはパソコンが要らなくなる可能性もあったりするのかなと思います。
コロナで当たり前にビデオ通話するようになったりもしましたけど、よりリアリティーのあるような、コミュニケーションっていうのができてくるのかなと。
「Apple Worldwide Developers Conference」に参加し、いち早く体験したITジャーナリストの石川温氏に詳しく話を聞きました。
「Appleが新たなコンピューターを作った」専門家もうならせる「Apple Vision Pro」
Q.今回のWWDCはどのような様子でしたか？
ITジャーナリスト 石川温氏：
Appleはこういったデバイスを数年前から出すといっていましたけど、ようやく出てきたと。しかもティム・クックCEOが「One more thing」と、スティーブ・ジョブズの名セリフを言って発表したところで盛り上がりました。
Q.「Apple Vision Pro」の注目度はどのように感じましたか？
ITジャーナリスト 石川温氏：
「実際Appleが作ったらどうなるんだ？」とかなり疑問視はされていましたけども、体験した仲間で話すと、「予想以上にすごかった」と。これはAppleが新たなコンピューターを作ったなと。iPhone以来の画期的な物を作ったなと。
「Apple Vision Pro」は、従来のゴーグル型端末で主流だったVR（仮想現実）ではなく、MR（複合現実）を採用しています。この二つの違いは何なのでしょうか？
・VR（仮想現実）
ゴーグルをかけて見える世界の全てが“バーチャル”。完全没入型のために、現実世界からは隔離されています。
・MR（複合現実）
ゴーグルを通して、“現実世界”の中にVR（仮想空間）やCGなどの画面がそのまま浮かび上がる仕組みになっており、周囲の動きを確認し、会話も可能です。
「Apple Vision Pro」のゴーグルをかけると、“現実世界”に巨大なスクリーンが現れます。
スクリーンは複数表示させ、それぞれ好みのサイズで配置できるほか、ゲームやビデオ通話などのアプリが利用できます。
もちろん、現実世界も見えているので、ゴーグルをかけたまま、近くの人を見て会話も可能です。
コントローラーなど他のデバイスを使用する必要はなく、目や手の動き、声などで操作できるよう設計されています。
ITジャーナリスト 石川温氏：
iPadですとか、iPhoneですとか、そういったもので使用できるアプリが全て動きますので、今までスマートフォンなどで仕事をしていた人からすると、代わりになるのかなと。エクセルのようなものも使えますので、パソコン代わりにこれを仕事で使用するということも十分可能だと思います。
「めざまし8」のコメンテーターを務め、普段からApple製品のヘビーユーザーだという若狭勝弁護士も、「Apple Vision Pro」に強い興味を示します。
若狭勝弁護士：
いまこれ円安なので49万なんですが、円高で1ドル100円くらいになると、多分30数万で、企業努力をすれば20万円代くらいには数年後にはなるはずなんです。
私はすごく魅力的ですね。私はiPhoneもiPadも日常では必要不可欠、なくてはならないくらいなので、そこにこれが加わると、私の人生はバラ色になる。
Q.他のゴーグル型デバイスは7万円前後なのに対して、7～8倍の価値はあるのでしょうか？
ITジャーナリスト 石川温氏：
正直いろんなデバイスと比べても、明らかにこのビジョンプロはよくできていますので、価格はそうなるかなというふうには思います。ただ正直Appleファンしか買わないのかなと思いますので、今後iPhoneのように普及するには、もっと値段が下がったもの、プロではなくノーマルや、ビジョンSEみたいなものが出ると良いのかなと思います。
(めざまし8 6月7日放送)
