5月26日朝、心なしか険しい表情で官邸に姿を見せた岸田首相。息子の翔太郎秘書官をめぐる“忘年会問題”が影を落としている。

この記事の画像(11枚)

見覚えのある赤じゅうたんで写真を撮る若者たち。

ここは岸田首相が住む首相公邸の中にある階段で、組閣の際、大臣らが記念撮影を行った場所だ。

そのセンターで微笑むのは、翔太郎氏本人。

この場所ではさらに、岸田首相の甥とされる男性が、食べ物を手に寝そべるような写真も撮られている。

週刊文春の報道によると、2022年12月30日、翔太郎秘書官は親族らと首相公邸で忘年会を開催。その際、首相らが居住する私的なスペースの他に、重要な来客との会談などが行われる公的なスペースにも立ち入り、記念撮影を行ったという。

岸田首相は25日、翔太郎氏の行動について「適切さを欠くものであり、本人に厳しく注意した」と発言。

しかし26日、立憲民主党の泉代表は総理の対応が“甘すぎ”だと繰り返した。

立憲民主党・泉代表:
息子に甘すぎですね。首相としては“息子を特別扱いしない”、厳重注意だけならば、甘すぎだと。息子に甘すぎだということになると思います。

また、自民党の世耕参院幹事長からも、翔太郎氏への苦言が。

自民党・世耕参院幹事長:
厳重注意を受けてですね、行動を改めてもらいたいというふうに思います。

「更迭すべき」の声には直接回答避ける

こうした中、26日の国会で岸田首相は、野党からの“直接追及”を受けた。

立憲民主党・田名部参院議員:
首相秘書官は首相の安全管理をしていく立場です。こうした中で危機管理施設を寝転がって写真を撮るようなことが本当にふさわしかったのか。厳しく対処すべきではないでしょうか。更迭すべきではないですか?

突きつけられた翔太郎氏の更迭要求を、瞬きを繰り返しながら聞いていた岸田首相。“私的なスペースでの親族との食事は問題ない”とした上で、こう述べた。

岸田首相:
公邸内には公的なスペースがあるわけでありますから、その点において、報道にありますような行動、これは不適切であったと(認識している)。今後どうあるべきなのか、これはしっかりと考えなければならない。そういったことを勘案した上で、厳重に注意をした

更迭の要求については直接答えず、厳重注意したことを説明するにとどめた。

(「イット!」5月26日放送分より)