長野県の霧ヶ峰高原で発生した大規模な山火事から5月11日で1週間。出火直後の現場を目撃した男性がNBSの取材に応じ、「いきなり火の手が上がったが、周りに人の姿はなかった」と話した。また、現場近くの食堂兼土産物店のオーナーは「何度あきらめたか」と心境を語った。

乾燥した空気と風の影響で…

霧ヶ峰高原に広がる黒く焼け焦げた山肌。大型連休真っただ中に発生した山火事から、5月11日で1週間。

黒く焼け焦げた山肌 火災から1週間(5月11日)
黒く焼け焦げた山肌 火災から1週間(5月11日)
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5月4日昼過ぎに発生した山火事。

乾燥した空気と風の影響で広範囲に燃え広がった。

霧ヶ峰高原で大規模火災(5月4日)
霧ヶ峰高原で大規模火災(5月4日)

消防や自衛隊による懸命な消火活動で出火から約23時間後に鎮火。

けが人や建物への被害はなかったが、約180ヘクタールを焼いた。

自衛隊による消火活動(5月5日早朝)
自衛隊による消火活動(5月5日早朝)

目撃者「いきなり火の手、人の姿なかった」

観光客が撮影した出火直後の現場付近の映像を見ると、茅野市と諏訪市の境に位置する「ガボッチョ山」の山頂付近で、火の手が上がっているのがわかる。 

出火直後の現場を目撃した男性に話を聞くと―。

提供:出火直後の現場を目撃した男性
提供:出火直後の現場を目撃した男性

目撃した男性:
突然、火の手があがって、えっと思ったら水平にバッと広がった。木がないので自然発火するところでもないし、だから野焼きかなと思った。いきなり火の手があがり、なおかつ周りに人がいないので変だなと

男性によると、火の周囲に人影はなかったという。

店の近くまで…「何度もあきらめた」

食堂兼土産物店を営む・木川泉さん :
燃え広がるところだったんですけど、何とか止まってくれました

現場近くで食堂兼土産物店を営む木川泉さん(70)。 

火の手が建物に迫り、肝を冷やした。 焼け跡は建物のすぐ近くまできていた。

火の手は食堂兼土産物店に迫っていた…
火の手は食堂兼土産物店に迫っていた…

食堂兼土産物店を営む・木川泉さん: 
風があったので、必ずこっちの方へ広がってくるなと。何度あきらめたかわからないくらいです。(消防らには)もう本当に感謝しかない

食堂兼土産物店を営む・木川泉さん
食堂兼土産物店を営む・木川泉さん

店主「前を向いて頑張る」

店の窓から見える高原の景色も黒く一変してしまったが、今のところ客足への影響は見られず、前を向いている。 

店の窓から見える高原の景色も黒く一変
店の窓から見える高原の景色も黒く一変

食堂兼土産物店を営む・木川泉さん: 
お客さんが心配して来てくださったりとか、また助けられています。何かしら原因はあったと思うけど、自分たちはそれよりも先を見て、仕事の方をしっかりするということで、頑張っていくつもりです

霧ヶ峰高原で大規模火災(5月4日)
霧ヶ峰高原で大規模火災(5月4日)

火事の原因について消防は「調査中」としている。 また、「山火事に出くわした場合は速やかに通報し、避難してほしい」としている。

(長野放送)

長野放送
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