ちょっとしたメッセージやスタンプを使った会話を楽しんでいる人も多いだろうコミュニケーションアプリ「LINE」での夫婦の一方通行(?)のやりとりが話題になっている。

Twitterユーザーの凛(@ZRX1200Rrin)さんが「私と妻のLINE」とのコメントと共に投稿したのは、LINEのトーク画面のスクリーンショット。そこに並んでいたのは…

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「帰ります。」(既読)
「帰ります。」(既読)
「帰ります。」(既読)
「帰ります。」(既読)

3月28日から4月6日まで、土日の2日間を除いた8日間、凛さんから奥さんに向けて送られた8回の「帰ります」コール。

一方で奥さんの返答はゼロ!凛さんからのメッセージに「既読」の通知はついているものの「わかった」「OK」などの返答やスタンプなどはなく、いわゆる“既読スルー”の状態だ。

あらかじめ決められたメッセージを送信する“Bot”のように、8回とも「帰ります。」とだけ送る凛さんと、これを8回とも“スルー”する奥さんの、なんとも不思議だが夫婦の阿吽の呼吸のようなものも感じるトーク画面。

この写真には「既読がついてるのいい!! 見てくれてるってこと。」「こういう落ち着いた信じ切った関係って憧れます!」などの反応のほか、妻の立場だと思われるユーザーから「我が家とまったく一緒です」「毎日なので返信はしないです」の声も寄せられ、凛さんも「今から帰る事が分かってくれれば、それでOKです(^^ゝ」と返信する一幕もあった。

よく見ると、3月28日より前にも同じく「帰ります。」のメッセージが続いている…
よく見ると、3月28日より前にも同じく「帰ります。」のメッセージが続いている…

19万5000件を超える「いいね」がついている凛さんの奥さんへの連絡だが(4月26日時点)、この一方的なメッセージはいつから始まり、そして今も続いているのだろうか。“結婚25年目”だという凛さんにお話を聞いてみた。

「メール時代から返信無かったと思います」

――今回、奥さまとのメッセージを投稿したのはなぜ?

何となく、一方通行なLINEが面白いかな?と思い投稿しました。


――「帰ります」のみのメッセージはいつから、どうして続いている?

結婚当初から、帰ったらすぐにお風呂にはいりたくて、家に着く1時間程前にLINE。昔はメールしてました。


――ずっと続いている「帰ります」メッセージ、奥さまからの返信は、どのタイミングでなくなった?

メール時代から返信無かったと思います。

凛さんと奥さま(左)の別の日のLINE。「ちょっと出てます。」「OK」などちゃんとやりとりが
凛さんと奥さま(左)の別の日のLINE。「ちょっと出てます。」「OK」などちゃんとやりとりが

“一方通行LINE”でも…「妻とは仲良くしてます」

――これまでに「何か返信が欲しい」など、言ってみたことはある?

特にないです。帰りますLINEを送る時間帯は、お風呂掃除、夕飯の支度、イヌのご飯の用意など、妻が忙しい時間帯なので返信は期待してません。


――「帰ります」以外のやりとりには、返信はある?

こちらから何か問いかけた時は必ず返信あります。


――凛さんから見て、奥さまはどんな人?

家の事をしっかりこなしてありがたいです。


――投稿への反響について…

共感してくれた方が大変多く、何気なく投稿したLINEのスクショがここまで反響あることに大変驚きました。余談ですが妻とは仲良くしてます。
 

4月20日のやりとり。「帰ります。」の次に奥さま(左)からの「OK」スタンプが!? 画像提供:凛(@ZRX1200Rrin)さん
4月20日のやりとり。「帰ります。」の次に奥さま(左)からの「OK」スタンプが!? 画像提供:凛(@ZRX1200Rrin)さん

投稿後も凛さんの「帰ります。」のメッセージに対しての奥さんの“既読スルー”は続いている様子だが、最近のやりとりを見せてもらうと、4月20日には「皮膚科行ってから帰ります。」のメッセージに「OK」の返信スタンプが!

その後も「まだ皮膚科付いてないでしょ?」 (原文ママ) 「会社出たとこ。」「了解」などのラリーが続けられていて、LINEはすべて“既読スルー”のクールな奥さんというわけではなかった。

普段“帰りますLINE”を送った後は、お風呂や夕飯の準備など、奥さんが凛さんの帰宅に合わせて忙しく家事をこなしているのを知っているため「返信は全く期待していない」という凛さん。
今回はたまたま「帰ります。」報告が続いただけということのようだ。

“既読スルー”は何かともめ事のタネになってしまうものだが、25年という年月を積み重ねた凛さん夫妻のやりとりからは、確かな思いやりが感じ取れた。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。