本格的に競技を始めてわずか2年で20歳以下の日本歴代2位の記録を出した女子高生ランナー・澤田結弥(さわだ・ゆや)さん。全国でわずか7人しかいない陸上界期待の「ダイヤモンドアスリート」の1人だ。憧れの田中希実(たかな・のぞみ)選手の背中を追い、“世界で戦える“選手になるため日々トレーニングに励んでいる。

きっかけは駅伝

浜松市立高校・澤田結弥さん
浜松市立高校・澤田結弥さん
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2023年度が始まった4月初旬。新たな決意を胸に、走り出した女子高生ランナーがいる。静岡県浜松市の浜松市立高校3年生、澤田結弥さんだ。

澤田さん「世界で活躍できる選手に」
澤田さん「世界で活躍できる選手に」

澤田 結弥さん:
日本人では戦えないっていうイメージがありますが、世界で、オリンピックで活躍できる選手になりたいです

バスケ少女だった澤田さん
バスケ少女だった澤田さん

日本陸上界期待のヒロイン候補、澤田結弥さん。

小学1年生からバスケットボールに打ち込んできたが、中学3年の時、たまたま誘われて出場した駅伝の県大会で優勝した。これがきっかけとなり、高校陸上部で、本格的に中長距離の選手として歩み始める。

陸上界期待の“ダイヤモンドアスリート”に

U20世界選手権 提供:日本陸上連盟
U20世界選手権 提供:日本陸上連盟

2022年6月、東海総体で主戦場とする1500mの大会記録を塗り替え、初優勝した。そして、全国大会を飛び越えて挑んだ20歳以下の世界選手権では、U20の日本歴代2位の好タイムを叩き出した。

澤田さん「もっと強くなりたい」
澤田さん「もっと強くなりたい」

澤田 結弥さん:
シニアとジュニアは全然違うと思うんですけど、世界でちょっと戦えたことで自信がついて、もっと強くなりたい、勝負したいという気持ちになりました

ダイヤモンドアスリートに選出
ダイヤモンドアスリートに選出

すい星のごとく現れた才能を、日本陸連も高く評価し、将来的に五輪などの活躍が期待できる全国でわずか7人の「ダイヤモンドアスリート」に選ばれた。陸上界のサポートの下、さらなる成長が期待されている。

オンラインで英会話レッスン
オンラインで英会話レッスン

例えば、海外遠征やメンタルトレーニング、栄養学など充実した内容の中で、彼女がいま、力を入れているのがオンラインの英会話だ。

競技に集中するには、現地の生活や環境に慣れることが大切だと世界大会で学んだ。今後も海外遠征でひつようとなるコミュニケーション力も鍛えていく。

澤田さん「コミュニケーションをとれるように」
澤田さん「コミュニケーションをとれるように」

澤田 結弥さん:
ひとりで海外に行くこともあると思いますし、海外の選手ともコミュニケーションをとれるようになりたい

田中希実選手の背中を追って

練習に励む澤田さん
練習に励む澤田さん

本来なら、友達との学校生活で遊びたい年ごろかもしれない。ただ、陸上に没頭できるのは、目標とする田中希実(たなか・のぞみ)選手の存在があった。

澤田 結弥さん:
中距離って今まで中々、ケニアやエチオピアの方々との差が大きかったと思うんですけど、そういうところで勝負できているのがすごく憧れます

田中希実選手(静岡国際陸上・2022年)
田中希実選手(静岡国際陸上・2022年)

アフリカ勢が強い中距離界だが、田中希実選手は東京オリンピック1500mで日本人初の8位入賞を果たし、クロスカントリーの日本代表としても活躍している。

田中選手と澤田さん
田中選手と澤田さん

目標とする田中選手の背中を追いかけ、澤田さんも2023年2月にクロスカントリーの世界大会に初めて出場し、アドバイスももらった。

澤田 結弥さん:
田中選手に、クロスカントリーが強くなるとトラックでも強くなると聞いて、自分も得意ではないんですけど、頑張って挑戦したいと思いました

インターハイ優勝とさらなる高みへ

練習に励む澤田さん
練習に励む澤田さん

陸上を本格的に始めてわずか2年の女子高生が、憧れの選手を追いかけ、今や日本陸上界の期待を背負うランナーに。高校ラストシーズンの2023年、さらなる高みへ弾みをつけるためにもまずは国内で強さを証明すると意気込んでいる。

澤田さん「強い選手と闘える姿を」
澤田さん「強い選手と闘える姿を」

澤田 結弥さん:
2022年はインターハイでなく、カリ(世界選手権)に出たので、高校生最後の年でもあるのでインターハイの1500mと3000mで優勝したい。将来はオリンピックで日本人でも強い選手と戦える姿を見せたいです

(テレビ静岡)

テレビ静岡
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