2月に国連の会合でスピーチを行った“謎の国家”、その名も「カイラサ合衆国」。
「めざまし8」は、その“謎の国家”への取材に成功しました。世界を混乱させた彼らの正体とは?
存在しない国「カイラサ合衆国」…“大使”が国連に出席
この記事の画像(15枚)2月24日、スイスのジュネーブで行われた国連の会合の映像です。
「カイラサ合衆国」大使を名乗る女性:
「カイラサ合衆国」を代表して発言します。カイラサはヒンズー教徒の最初の独立国家であり、最高司教であるニトヤナンダ・パラマシヴァムが創設しました。カイラサでは食料や教育、医療などをすべて無料で提供しています。
華やかな民族衣装をまとい、堂々と発言する女性。「カイラサ合衆国」という“国家”の大使を名乗り、会合に参加していました。
さらにその1カ月前の1月には、アメリカ・ニュージャージー州最大の都市、ニューアーク市と姉妹都市の提携を結んでいました。
しかしこの国連発言の数日後、ニューアーク市はその協定を取り消します。
理由は…「カイラサ合衆国」は、国として存在していないことがわかったからだというのです。
この国連の会合は、女性差別などを話し合うもので誰でも参加可能だったといいますが、国連は、大使と名乗る女性の発言を無視すると表明しました。
代表者は詐欺師?
「あなたはシャバーサナ(ヨガのポーズ)を愛していますか?」
このように話し、YouTubeでヨガについて説く男性。「カイラサ合衆国」の代表、ニトヤナンダ・パラマシヴァム氏です。
海外メディアによるとニトヤナンダ氏は、南米エクアドル沖の島を購入し国家を作ったとされていますが、女性への暴行の罪で起訴され、約4年前にインドから逃亡した“詐欺師”とも報じられています(「カイラサ合衆国」広報は否定)。
「めざまし8」がアメリカの関連施設を取材「カイラサ合衆国」とは一体?
3月19日、「めざまし8」が向かったのは、アメリカ・シアトルから車で30分ほどの場所にある、「カイラサ合衆国」と関連があるという施設。
許可を得て中に入ると、壁は一面「金色」。
デスクには代表者・ニトヤナンダ氏の写真が置かれ、奥に進むと、大きな像が置かれた部屋も。
この施設で働いているという「カイラサ合衆国」の関係者が、匿名を条件に取材に応じました。
ーーここは“カイラサ合衆国”の大使館なのですか?
「カイラサ合衆国」関係者:
いいえ、違います。ここはお寺です。
ーーカイラサは国ですか? 首都や領土はどこに?
物理的な国というわけではない、と認識しています。
「物理的な国ではない」…その発言の真意を知るため、「めざまし8」が「カイラサ合衆国」の本部に取材を申し込むと、動画で回答が届きました。
ーー「カイラサ合衆国」について説明してください
カイラサ合衆国広報担当者:
カイラサは悟りを開いた古代ヒンズー文明国家の復活であり、世界中の複数の国家にあるNGOグループを通し運営されています。国境を持たないサービス提供型の国家です。
国家を名乗る「カイラサ合衆国」。世界各国を巻き込み騒動となっています。
(めざまし8 3月20日放送)