児童虐待の未然防止などを目的に、山形県は、3月から無料通信アプリ「LINE」を活用した相談の受付を始めた。子育てや家庭の悩みなどを、専門家にLINEで無料相談することができる。

アプリで気軽に相談 「親子のための相談LINE」

3月から運用が始まったのは、LINEアプリを活用した相談窓口「親子のための相談LINE」だ。厚生労働省が全国一斉に開設したもので、子育てや家庭、家族の悩みなどを誰もが気軽に相談できる環境づくりを目指している。

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県のウェブサイトなどに載っているQRコードをスマートフォンで読み取るか、またはLINEアプリ内で「親子のための相談LINE」と検索して友だち登録をすると、無料で相談ができる。

寄せられた相談には、県が委託した社会福祉士や、福祉の現場経験がある専門の相談員が対応に当たり、アドバイスなどが返信されてくる。県がLINEを活用した子育て相談窓口を設置するのは、今回が初めてとなる。

県子ども家庭支援課・菅野大輔さん:
県内でも児童虐待の相談件数は、2019年度をピークに高止まり傾向にある。相談者が相談しやすい手段を1つでも増やせればと、この事業を開始した

児童虐待“高止まり”の理由は…

県が把握した年度ごとの児童虐待の件数を見ると、2019年に847件、「前の年の1.7倍」と急増し、それ以降も虐待の件数が多い状態が続いている。

その理由について、県子ども家庭支援課・菅野大輔さんは「2018年頃に全国的に報道されるような悲惨な児童虐待事件が相次いだこともあり、県民の関心や相談が増えたと理解している」と話した。

県では、子育てに関する悩みであれば、どんな小さな悩みでも幅広く受け入れたいとしている。

県子ども家庭支援課・菅野大輔さん:
やはり1人で悩んでしまうと、悩みはどんどんエスカレートしてしまい、場合によっては虐待につながりかねない。本当に気軽にご相談いただければ

LINEでの子育て相談対応は、平日の午前8時半から午後5時15分となっている。

(さくらんぼテレビ)

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