岡山市の飲食店が、ノリの切れ端を活用し、食べる調味料を開発した。“もったいないシリーズ”と銘打って販路を拡大していきたいとしており、フードロスの削減を目指す取り組みとして注目されている。

看板メニューのカレーを缶詰などに加工

岡山市北区問屋町の飲食店「MARS LAB」。看板メニューは、野菜中心の総菜がたっぷりと添えられたカレーだが、食事ができるカフェスペースの隣には、さまざまな機械がそろった加工場が設置されている。

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「MARS LAB」小河原武史店長:
飲食で提供しているカレーを、ここでレトルトにしている

缶詰・瓶詰・レトルト食品は、長期保存が可能なことからフードロス削減を目指す取り組みとして、2020年11月にカフェと同時にオープンさせた。

ノリを作る過程で出る切れ端を“調味料”に

MARS LABのフードロス削減を目指す取り組みを知った生産者の相談がきっかけで、完成した瓶詰が食べる調味料「鷲羽の海苔ペー」だ。

材料となるノリは地元・瀬戸内産。カメや魚の形にノリをくり抜き、簡単にデコレーション弁当を作れる商品の切れ端が使われている。このノリを作る過程で出る切れ端を、何かに活用できないかと持ちかけられ、開発にとりかかった。

「MARS LAB」小河原武史店長:
切り抜かれたノリの商品を見たことはあったが、切れ端を実際に持ちこまれて、こんなに余ってしまうんだなと驚き。捨てるのはもったいないし、良いノリなので何か作りたかった

焼きノリの香ばしさを生かすため、ナッツやチーズと組み合わせペースト状にし、洋風の食べる調味料に仕上げた。パンにのせたり、パスタにあえるソースとしても使える。

このほか、MARS LABでは、規格外で売り物にならないカキを使ったラー油も開発し“もったいないシリーズ”と銘打って販路を拡大していきたいとしている。

「MARS LAB」小河原武史店長:
食品ロスをまず減らしたい。岡山のものを盛り上げたい。売り先を増やして廃棄されるものをなくしていきたい

(岡山放送)

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