シカやイノシシ、サルなどが、農作物を荒らしたり、人に危害を及ぼす害獣被害は地域によっては深刻な問題。広島県廿日市市では捕獲したサルにGPSを装着、行動範囲を把握して対策を講じる試みが行われている。

目撃情報が2022年度の3倍に

五十川裕明記者:
おおお、今カメラがサルに奪われました。かなり凶暴です

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住民:
私、サルに囲まれたこともあるから、物凄く恐怖ですな

自治会連合会・鶴谷裕一会長:
ジョギングされる方が、追いかけられたりしているんですよ

五十川裕明記者:
Q:山が近い訳でもないですよね?
こういう風に散歩をされている方が襲われたりしている

激しくカメラを威嚇するのは、住民を不安に陥れているニホンザル。

1日夕方、廿日市市内の住宅団地で市が設置したワナにかかった。

既に市内中心部では、2022年度に比べ3倍の目撃情報が寄せられている。住民が爆竹で追い払っても、繰り返し群れで姿を現すようになった。

急激に増えた理由は分かっていない。

「首輪」で位置情報 出没場所特定へ 

廿日市市の担当者:
どこに追い払うのがベストなのか、どこから来ているのかも分からないと、対策も練られないので、そういったことも考えていきたいと思う

人を恐れないサル。廿日市市は初めての調査にGPS=位置情報を使うことにした。

2日、市の委託業者が麻酔薬で眠ったサルに位置情報を発信する首輪を装着。再び自然に返し、発信機で2時間ごとに現在地の緯度と経度を記録する。

自治会連合会・鶴谷裕一会長:
行動範囲が分かれば、このルートは積極的に気を付けるとか、子どもたちの登校ルートを変更するなど、安全なルートを選ぶことができ、対策になるのではと思う

サルは2日午後、近くの山に放たれ、廿日市市は行動範囲の把握に努めていくことにしている。

(テレビ新広島)

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