「ママフォトグラファー」をご存じだろうか?子育て中のママが務める写真家のこと。その写真は優しい雰囲気のものばかり。そのママフォトグラファーに2022年、転身した石川県中能登町の女性の思いを取材した。

保育士からの転身して写真家に

丸山かなえさん:
はい上手!

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赤ちゃんにカメラを向けるこちらの女性。中能登町に住む丸山かなえさん(35)だ。

丸山さん:
ママフォトグラファーをさせていただいております。かわいいお子さんの様子を撮らせていただいております。

ママフォトグラファーとは、子育て中の母親がカメラを持ち赤ちゃんや親子に特化して撮影を行う写真家のこと。実は丸山さんは元々、プロの写真家ではない。

丸山さん:
幼少期から保育士になりたいなと思って保育士になったんですけれど、働き方とか家族を持った時になかなか難しくなってきた。

保育士として10年間働いた丸山さん。出産後、生活リズムが変化し退職した。

しかし…

丸山さん:
事務の仕事をしたりとかしたんですけれど、やっぱり子どもと関わりたいなと思って。

運命の出会い、そして独立へ

そこで通い始めたのがベビーマッサージ教室。そこで運命を変える出会いがあった。

丸山さん:
そのベビーマッサージの教室で先生がスマホで写真を撮って下さっていて、子どもとの2ショット、3ショットっていうのがなかなかないのでそうやって残して頂いたときに嬉しかったんです。

”自分も写真で誰かを喜ばせたい”そんな思いからママフォトグラファーの養成講座に参加し2022年6月、プロとして独立した。

これまでに撮影した親子や赤ちゃんは60組以上。写真へのこだわりは年々強くなっている。

記者:
カメラを始めた当時の写真を見てどうですか?
丸山さん:
すごく恥ずかしいです、見せられないです。

丸山さん:
自分の子供の写真もせっかく撮ったのに、すごくブレていたりとか、思い出としてはアリなんですけれど、写真としてはナシやなあって。

丸山さんが撮影で心掛けているのは笑顔。子供の笑顔を引き出すには自分が笑顔で撮影するのが
いちばんだそう。これも子育てを経験したママフォトグラファーだからこそ。

丸山さん:
泣いていた子が笑ったりしてくれるとすごく嬉しいですし、それに対してママから普段撮影するときは泣いてしまうけれど、きょうは笑ってくれてよかったですって言葉が一番嬉しいです。

”撮る”側のママたちに”撮られる”楽しさを

この日、丸山さんに撮影の依頼があったのは生後6カ月の赤ちゃん。

生まれてから半年間の成長をお祝いする「ハーフバースデー」の撮影だ。

丸山さんの優しい声掛けと笑顔で赤ちゃんもこの表情だ。

丸山さん:
こんな感じ。カメラ目線じゃないのも可愛い。
母親:
可愛い可愛い。

母親:
自分で撮るよりもいろんな表情も見られたし、撮った写真はどれもいい表情で良かったです。

母親:
子供のあやし方だったり優しい声掛けだったり、きょうの子供の表情もちょっと違ったり、気軽に撮ってもらえるのがいいと思いました。

丸山さん:
正直なところ、収入はありません。本当に無いんですけれど、それよりも皆さんに楽しんでもらうことを重点において活動しています。”撮る”側のことが多いママたちに”撮られる”ことも楽しんでもらえるように、ママフォトグラファーを知っていただきたいと思っています。

ママたちと一緒に子供の成長を喜びたい。

その気持ちで丸山さんはこれからも笑顔でシャッターを切る。

(石川テレビ)

石川テレビ
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