娘の大学の学生寮に潜り込み、寮で出会った複数の同級生に対し虐待を繰り返したとして、3年前に逮捕されたラリー・レイ被告(62)に対し禁錮60年の実刑が言い渡された。レイ被告による虐待行為は、娘が寮を出た後も続き、売春をさせるなど約10年間、複数の若者を洗脳し操っていたとされている。

【動画はこちらから】

2010年、ラリー・レイ被告は証券詐欺で服役後、ニューヨーク州のサラ・ローレンス大学のキャンパス内にあった娘の学生寮に潜り込み、そこで出会った娘の同級生などを洗脳し、身体的虐待、精神的拷問、そして性的犯罪を繰り返したとして60年の実刑判決が確定した。判事は「サディズム以外のなにものでもない」と語った。

この記事の画像(5枚)

レイ被告は、暴力と脅迫で学生らを操り、その多くを動画に残していた。ABCニュースによると、うち1人には10年近く売春を強要し、売上を巻き上げていた。被害者を威嚇し、精神的に追い詰める映像が裁判で流された。

レイ被告はビデオの中で「不愉快きわまりなく吐き気がする。自分が悪いことをして人に罪を着せ、自分がかわいそうだと泣いている」と被害女性を追い詰めていた。

また、別のビデオでは、レイ被告がハンマーを被害男性のあごに突きつけ「言うことを聞け 」と言う様子が流された。

被害者の1人、ダニエル・レビンさんは、大型ハンマーで殴られ、ペンチで舌を挟まれるなどの虐待を受け、性的に辱めを受けたと裁判で証言した。被告は、カルトの指導者のようだったと言われている。 ダニエル・レビンさんは「頼りにできる家族や友人などから意図的に引き離された。なんども自分の意思に反する性的な行為を強要された」と語った。

サラ・ローレンス大学は、「スタートレック」や「スター・ウォーズ」を手がけたJ・J・エイブラムス監督、アーティストのオノ・ヨーコさん、ラーム・エマニュエル駐日米国大使など著名人が通った有名校。

レイ被告は最初は学生たちの悩み事を聞くなどして、父親的な役割を果たし信頼させていた。当時、学生寮に学生の父親が暮らしている事実について、被害者の親が大学に苦情を申し立てたが、取り合ってもらえなかった。

(FCIニューヨーク「FCI News Catch!」) 

FCI News Catch!
FCI News Catch!

日本からのニュースもアメリカの情報も丸わかり!ニュース情報番組
Fujisankei Communications Int'l., Inc.(FCI) では、毎週 月~金曜日、アメリカ在住の皆さまにフジテレビの最新ニュースとアメリカで役立つ情報満載のテレビ番組「FCI News Catch! 」を全米に向け放送しています! 番組は、無料で地上デジタルやケーブルサービス等でご覧いただけます。