第168回芥川賞に仙台市在住の作家で、書店員でもある佐藤厚志さんの『荒地の家族』が選ばれた。喜びの声を伝える。

仙台在住の書店員

Q.ご自身で搬入作業を?

佐藤厚志さん(受賞会見):
荷物あけて写真撮って、みんな忙しいそうだったのでこっそり並べた。担当が文芸じゃないのに。仙台の地元がすごく盛り上がっていて、すごく騒いでいただいていたので、期待に応えられるかプレッシャーで、本当に良かった

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芥川賞を受賞した佐藤厚志さんは、宮城県仙台市出身の40歳。東北学院大学を卒業後、書店で働きながら執筆活動を続け35歳で作家デビューした。

今回、芥川賞を受賞した「荒地の家族」は、亘理町を舞台に東日本大震災の津波で、仕事道具を失った造園業の男性の生きざまを通じ、被災地で生きる人々の心情と、リアルな情景を繊細な言葉で描いている。

佐藤厚志さん(受賞会見):
震災を描くということでよく考えてきました。どういうふうに描けるか表現できるか考えていて、自分の書きたい物語に震災をあわせるのはうまくないと思っていて、震災をできるだけ中央に据えて向き合って書かないと真実は込められない。震災が忘れられるということにささやかな抵抗になればいい

勤務先の書店でも祝福の声

佐藤さんが勤めるJR仙台駅前の書店では。

記者リポート:
芥川賞の受賞発表から1時間ほどがたちました。こちらのお店の中央には荒地の家族の本が陳列されていたんですけども、すでに完売してしまっています

女性:
仕事をしながら自分の創作活動を地道にやって、結果が受賞につながったのは尊敬しかありません

女性:
私自身も津波を実際目で見たので、震災と向き合うことがなかなか難しかったので、この作品でどう書かれているか、楽しみというか興味深い

地道に生活している人の拾われない思いを拾いたいと執筆したという佐藤さん。宮城県出身の作家では3人目の芥川賞受賞となった。

(仙台放送)