「医療的ケア児」と呼ばれる子供をご存じだろうか。痰の吸引や胃ろうといった医療的なケアが
日常的に必要な子供たちのこと。そういった子供を持つ親が集まりクリスマス会が開かれた。主役は子供…ではなく「親」。その思いを取材した。
日常的なケアが必要な「医療的ケア児」
金沢市内に住む谷畑真歩(たにはた まほ)ちゃん(7)

母 由佳さん:
これは真歩のランドセルみたいなもんなんですけれど、この大きさが必要なのは酸素ボンベです。

真歩ちゃんは2つの難病を抱えていて酸素吸入や痰の吸引といったケアが日々必要な「医療的ケア児」


“ママを癒す日”あってもいいんじゃない
この日、母の由佳さんが真歩ちゃんとともに訪れたのは野々市市の施設。その理由は…?

由佳さん:
クリスマス会をします。目的はママの癒しのクリスマス会。子供はあっちこっちでクリスマス会しますので、そういう日があってもいいじゃないかと。


実は由佳さん。去年、医療的ケア児や重症心身障害児の家族をつなぐグループを立ち上げた。県内には医療的ケア児だけでも180人いると言われている。


参加者:
こんにちは。
これまで、オンラインで交流を続けてきたが、この日は念願のリアル開催だ。


体調を保つのが難しい子供たち。急きょ4組が欠席したが10組の親子が参加した。
記者:
何をしているのですか?
参加者のお母さん:
痰の吸引です。体調がいい時は1時間に1回くらいなんですけど、冬場だったりちょっと体調くずすと10分に一回だったりとかその時その時で変わるんです。


ママが笑顔になれば 子供達も笑顔に
ヨガ講師 中山さん:
はーい、では今からヨガの時間始めて行きます。中山と申します。よろしくお願いします。

ママの癒やしのクリスマス会。メインイベントはヨガだが…。


どうしても子供たちが気になってしまう。


そんな時、先生から…
中山さん:
ヨガの時間は自分の中に意識を向けてあげるという時間になるのでもし他のことを考えそうになったらいやいや、自分の体に意識むけようと自分のことだけ考える時間にしてください。

常に子供中心の生活をしているママたち。短い時間だったが、ヨガの時間は全員がリラックス。心と体をほぐす充実した時間になった。

参加者のお母さん:
安らぎの時間があって本当にうれしかったです。ありがとうございます。

参加者のお母さん:
体調悪いくてずっと家にひきこもっとることが多くなってくると、こっちも、もやもやしてきてイライラもしてくるから誰かとしゃべりたいってなるからこういう会すごく貴重です。

医療的ケア児などを育てる家族同士をつなぎたい。会に込めた思いを由佳さんはこう打ち明ける。
パレット代表 谷畑由佳さん:
子供の状態はこういう状態やけど、それでも親も人生を楽しんでいいし、そういう自分もそういう人生を生きたい、子供のために犠牲になっとるとか考えなくていいから、楽しいことしたかったらおいでと思っています。

ママが笑顔になれば子供たちも笑顔になる。


これからも支え合いの活動が続く。
(石川テレビ)