新体操の日本代表「フェアリージャパン」のメンバーに愛媛・松山市の余土中学校3年・西本愛実さん(15)が選ばれた。最年少で代表入りし、誰よりも積み重ねてきた努力で新体操にひたむきに取り組む姿を取材した。

新体操の日本代表「フェアリージャパン」に15歳で選出 

華麗な演技を見せるのは松山市の余土中学校3年・西本愛実さん。中学生とは思えない大人びたオーラをまとい、空間の視線を独り占めにできるほどの圧倒的な表現力で見る人の心をひきつける。

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9月に15歳の誕生日を迎え「シニア」世代となった西本さんは11月、新体操の日本代表「フェアリージャパン」に選ばれた。

新体操・西本愛実選手:
フェアリージャパンの存在を知ってから、ずっと入りたいと思って

メンバー最年少の中学生で代表入りした西本さん、新体操を始めたのは小学1年生の時だった。

小学4年生の時には全日本チャイルド選手権で早くも優勝。

将来の日本代表を見据え、ジュニア世代を強化する日本体操協会の育成プログラムに合格するなど、原石はすぐに輝きを放つ。小学生の頃からトップ選手として、強化を受けてきた西本さん。4年前のテレビ愛媛の取材では、将来の目標を次のように答えていた。

2018年(当時小5)の西本愛実さん:
私の目標はオリンピックで金メダルを取ることです

その夢が現実に大きく近づいたのは2021年。毎年行われている日本代表「団体」のトライアウトの対象年齢に達したため挑戦したところ、技術と表現力が高く評価されて、見事育成選手に選ばれ、代表チームの長期合宿にも参加するようになった。

新体操・西本愛実選手:
代表メンバーに会うことも夢で、その方達と一緒に練習するなんて「うわ~」という感じでした。私の持っているのは表現だと思っていたんですけど、フェアリーは表現力もスタイルも難度も全部が完璧で圧倒されました

そして、2022年のトライアウトを経て、11月に代表入りが発表された。“シンデレラストーリー”のように見えるが、そこにはストイックに新体操に向き合ってきたひたむきな努力があった。

「人一倍努力する子で…」コーチが語る、新体操へのひたむきな姿勢

競技を始めた時から指導する徳増コーチは、納得がいくまで練習を続ける西本さんを見守ってきた。

エステラRG・徳増菜苗コーチ:
人一倍努力する子で、このクラブの子たちも誰が見ても一番努力している子と思うぐらい練習してきた

エステラRG・徳増菜苗コーチ:
小さい頃は楽しいだけでできていたんですけど、少しずつ結果がついてくると、同時にプレッシャーとか緊張もすごく大きくなって、やめたいと思うこともあったんですけど、家族とかほかの方々が応援してくださるのを胸にとめて、ここまで頑張ることができました

夢へ向かって頑張る西本さんが大切にしている言葉。それは「応援が元気玉」だ。

新体操・西本愛実選手:
前までは4年に1回というのは、次までの期間が長いなと思っていたんですけど、いざ自分事と考えてみると2年後(のパリ五輪)はめっちゃすぐだなと思っていて。そこに向かって毎日毎日小さい目標からどんどんクリアにしていって、夢に向かって頑張りたいと思います

誰よりも積み重ねてきた努力で、夢を実現させるための新しいスタートラインに立った“妖精”は、応援を力に変えて美しく世界へと羽ばたく。

(テレビ愛媛)

テレビ愛媛
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