絶滅が危ぶまれている国の特別天然記念物、オオサンショウウオ。3000万年前からほぼ姿を変えていないため、“生きた化石”と呼ばれている。

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1000匹以上生息しているとみられる兵庫・三田市の羽束川では、保護団体がICチップを埋め込んで見守ってきたが、2012年、1匹が行方不明になった。

それから10年たった2022年6月、思わぬ所で発見された。それは、約110キロも離れた滋賀・甲賀市の野洲川。

なぜそんな場所で見つかったのか。兵庫県自然保護協会の大沼弘一調査部長は、「ここ(元にいた羽束川)から上流・下流2kmくらいが、あの個体の行動範囲。誰かが持っていった人為的な移動、それ以外考えられない。持ち帰って飼育したのが逃げたのかもしれない」と話す。

オオサンショウウオは、元の川へと戻された。

許可なく捕獲したり移動させたりすると、法律違反になる。
兵庫県自然保護協会の松下紫 副理事長は、「かわいいと感じる人も中にはいるでしょうし、珍しい動物を飼いたいという欲を持つ人もいるでしょう。法律で捕獲自体が許可されていないのでやめてほしい」と話した。

(「イット!」2022年12月7日放送分より)

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