11月25日から開幕する全日本ジュニアフィギュアスケート選手権。

次々と待望の若手が登場する中で今、目を離せないのが、今年戦いの場をジュニアへと移した島田麻央(14)だ。

今年のジュニアGPシリーズを2戦連続で優勝し、10月の西日本選手権でも貫禄の優勝を果たした。

10月の西日本選手権で優勝した島田麻央
10月の西日本選手権で優勝した島田麻央
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そんな彼女の武器は、12歳の時に成功させた4回転トゥループだ。そして、今シーズンは日本女子ではまだ誰も成功させていない4回転トゥループとトリプルアクセルの同時成功にも挑戦している。

島田の止まらない快進撃と連覇のかかる全日本ジュニアに向けての思いを聞いた。

“シン”時代に現れた新星・島田麻央の快挙

2022年、北京オリンピックで鍵山優真の銀メダル、宇野昌磨・坂本花織の銅メダル、と盛り上がりを見せたフィギュアスケート界。

そして、オリンピック2連覇を果たしたレジェンド・羽生結弦がプロ転向など、一つの時代を終えたとも言えるだろう。

そして、到来したのは「シン・フィギュア」時代。

そんな“シン”時代に欠かせない存在が、島田だ。

去年ノービス推薦選手として島田(中央)は全日本ジュニアで優勝
去年ノービス推薦選手として島田(中央)は全日本ジュニアで優勝

去年ノービス推薦選手としては男女通じて初めて、全日本ジュニア優勝を果たした。中学1年生での優勝も、荒川静香さん以来の快挙。

島田が一躍、脚光を浴びたのが日本の女子で初めて成功した4回転トゥループだ。

そもそも4回転ジャンプを試合で成功させているのは、日本女子では安藤美姫さん、紀平梨花の2人のみ。しかし、2人はサルコウで、トゥループで成功させたのは島田だけだ。

2021年の全日本ジュニアでも4回転トゥループを成功させている
2021年の全日本ジュニアでも4回転トゥループを成功させている

12歳の時に成功させ、去年も近畿選手権、全日本ノービス選手権、全日本ジュニアと3戦連続で成功させている。

去年の全日本ジュニアでは、フリーで組み込んだ4回転トゥループは出来栄え点が+1.90と高評価だった。

さらにショートとフリーで、全てのジャンプを成功させる。スピンはショートとフリーどちらも最高評価レベル4を獲得。全ての技術要素で出来栄え点のマイナスなしと島田は完璧な演技を魅せた。

世界が注目する14歳が超高難度プログラムに挑戦

そして今年、ジュニアデビューした島田。

7月に参加したシニア合宿
7月に参加したシニア合宿

7月には、世界女王の坂本花織をはじめ、国内トップ選手が参加した全日本シニア強化合宿に島田も飛び級で初めて参加した。

「まさか参加させていただけると思っていなかった合宿。シニアの選手と合宿するというのはなかなか経験できないことなので、そのチャンスをいただけてすごく嬉しいです」

恐縮する様子も見られながらも、お姉さん方とスケーティングを磨いた。

樋口、三原と組み表現を磨いた
樋口、三原と組み表現を磨いた

グループで行う表現のトレーニングでは、樋口新葉・三原舞依と組み、最初は緊張した面持ちながらも、先輩たちと話し合いながら課題に取り組んだ。

そんな彼女が今季、さらなる高みを目指して大技を組み込むという。

「今シーズンはトリプルアクセルと4回転ジャンプ両方をフリーに組み込んでいきたいと思っています」

このトリプルアクセルと4回転ジャンプをプログラムに組み込み、成功させることも日本女子ではまだ誰も成し遂げていない。

そして迎えたジュニアGPシリーズ第2戦チェコ大会は、充実した夏を終え、9月にはジュニアGPデビューを迎えた島田。

この大会ではトリプルアクセルを決めるも、4回転トゥループで転倒してしまう。それでもシニア顔負けの212.65点で初優勝を飾った。

続くジュニアGPシリーズ5戦ポーランド大会では、冒頭のトリプルアクセルを決め、続く4回転トゥループもわずかな回転不足ながら着氷。ジュニアながら217.68点で日本歴代5位の高得点を叩きだした。

【日本歴代トップ5】(2022.11.14現在)
坂本花織 236.09点(2022世界選手権)
紀平梨花 233.12点(2018/2019 GPファイナル)
宮原知子 219.71点(2018スケートアメリカ)
三原舞依 218.03点(2022 四大陸選手権)
島田麻央 217.68点(2022 JGPポーランド大会※ジュニア)

連覇を狙う全日本ジュニアへの意気込み

ジュニアGPシリーズ2大会連続の優勝と今シーズンの島田の勢いは止まらない。

久々の国内大会となった10月下旬の西日本選手権では、ショートをミスのない演技で終えると、フリーでは、最初に組み込んだトリプルアクセルはしっかりと着氷させ、見事に成功させる。

続く、4回転トゥループは、回転が足りずに着氷してしまい転倒と、今回も同時成功とはならなかった。

西日本選手権でも4回転トゥループとトリプルアクセルの同時成功に果敢に挑戦
西日本選手権でも4回転トゥループとトリプルアクセルの同時成功に果敢に挑戦

それでも、残りすべてのジャンプを加点が多くつく出来で成功させ、スピンも3つすべてで最高評価のレベル4を獲得。初めての西日本選手権を優勝で終えた。

次は連覇がかかる全日本ジュニアが控える。その全日本ジュニアで上位に食い込めば、初めての全日本選手権の出場権も見えてくる。

島田は去年の全日本ジュニアについて「去年は1位を取れると思っていなくて、結果的に1位だった」と振り返り、「今回は優勝を狙って、自分の中でいい演技をして優勝したいです」と意気込んだ。

今年の全日本ジュニアに向けて島田は「トリプルアクセルと4回転ジャンプを曲をかけての練習で決められていない。練習からできるようにするために、曲の中で決められるように、何回もかけて練習していきたいです」と同時成功の挑戦は続けるという意思を示す。

優勝も見据えながら、島田が挑むのは4回転トゥループとトリプルアクセルの同時成功。全日本ジュニアの舞台での14歳の挑戦に注目だ。

全日本ジュニアスケート選手権
11月27日(日) 午後6時~午後7時55分 BSフジ
12月3日(土)  深夜2時30分~4時40分 フジテレビにて放送

全日本までの道の詳しい概要はフジスケで!
https://www.fujitv.co.jp/sports/skate/figure/toJPN.html

フィギュアスケート取材班
フィギュアスケート取材班