SNSなどで話題になった、最強の肉食恐竜「ティラノサウルス」のレースが9日、鳥取・米子市で開催された。皆生温泉ビーチを舞台に、約240体のティラノサウルスが「二人三脚」ならぬ「二体三脚」で爆走、爆笑のレースを繰り広げた。 

まるで白亜紀…?! 240体もの“ティラノサウルス”

米子市の皆生温泉ビーチに出現した、異様な集団。 

竹下慧 記者: 
まるで白亜紀にタイムスリップしたかのような光景ですが、鳥取県では2022年に入り、たびたびティラノサウルスが確認されています

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大きな口をあけたティラノサウルスの群れ。その数、240体!

まずは一斉にラジオ体操。入念にウォーミングアップをする。

鳥取県内でティラノサウルスの大群が出現したのは、2022年4月。
大山のふもとに約100体が集まり、緑の芝を疾走!そのユーモラスな姿が、メディアやSNSで話題になった。 

あれから約半年、再び集結したティラノの大群が挑んだのは、「二人三脚」ならぬ「二体三脚」のレースだ。

4~62歳が参加 まずは目指せ予選突破 そして決勝の結果は…

約240体のティラノたちが2体1組になり、ビーチに作られた30メートルのコースを疾走する。 遠く神奈川や京都から参加したティラノも。4歳から62歳まで、幅広い年齢の、個性豊かなティラノたちが全国から集まった。 

予選突破は2着以内だ。決勝レースを目指し、短い脚で全力ダッシュをするティラノたち。
TSKの記者も予選に参加!目指すはもちろん決勝進出だが… 

結果は一歩及ばず。4位で予選敗退となった。
ほかの参加者にも話を聞くと…

――走ってみてどうでしたか?
京都から参加: 

とても地面のコンディションが悪くて、走れなかったとのことです。京都でもやってほしいとのことです

鳥取市から参加: 
なかなかこんなに、鳥取で人が集まるのを見たことがない 

そして迎えた、決勝レース。
16組による激走を制したのは、鳥取・伯耆町から参加した中学生ティラノだった。

優勝したティラノ: 
テニスの試合があったんで、顧問に謝りたいなと思って。優勝すると思っていなくて。部活休んでごめんなさい

今回もレースを企画したのは、 鳥取・大山町でグランピング施設を経営している、川本直樹さんだ。

ストレス社会で生きる人々に野性味を取り戻してほしい

コロナ禍でイベントの中止が相次ぐなか、元気を発散できる場をつくろうと、4月の大山に続く2回目のレースを企画した。 

今回、参加料は無料。5000円ほどで購入できる着ぐるみを用意すれば、誰でも参加できる。

日本ティラノサウルス保存会・川本直樹さん: 
思ったよりティラノサウルスって多いんだなと思いました。今のところ、赤字ですね。やってみると意外とお金かかるなと思いましたね

今回はスポンサーから協賛金が寄せられたが、イベントの運営は赤字。20万円近くを、川本さんの持ち出しで賄うという。それでも…

日本ティラノサウルス保存会・川本直樹さん: 
人間社会で生きようと思うとストレス抱えることも多いので、そういうのを忘れて、野性味を取り戻してほしいと思います

くだらないけど全力で!ひたすら楽しいイベントでのひたむきなティラノサウルスの走りが、日常生活で忘れてしまった「人間らしさ」を思い出させてくれたようだ。 

(TSKさんいん中央テレビ)

TSKさんいん中央テレビ
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