所信表明演説で屋外でのマスク原則不要を強調した岸田首相。しかし、国民に“脱マスク”が広がらない中、新たに「マスクルール」の検討を打ち出した。

マスク新ルールは「屋内も対象」

「会話をほとんど行わなければ、屋外ではマスク不要」
政府がこの方針を発表したのは2022年5月。

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それから約5カ月が経過した10月7日、東京・新宿駅周辺の様子を見ると、まだ多くの人がマスクを着用していた。

20代女性:
(マスク)してますね。慣れちゃって。(マスク)してないと不安になる。

屋外では原則マスクは不要との政府見解が浸透しない中、岸田首相は10月6日、国会でマスク着用のルール化を検討するとの考えを示した。

さらに世界と歩調を合わせた取り組みに言及した。現在、欧米の国々を見渡してみても、ほとんどの人がマスクをしていない。
今や海外からの観光客にとって、日本の光景は奇妙に映るようだ。

イングランドからの観光客:
イングランドではマスクをつける必要がない。

――日本ではたくさんの人が(マスクを)つけている

イングランドからの観光客:
そうねそうね。

連休明けの11日からは現在5万人となっている入国者数の上限が撤廃されるなど、水際対策が緩和され、外国人客の入国が増えることが見込まれる。

こうした中、検討が始まるマスク着用に関するルール化。木原官房副長官は10月7日、まだ具体的なスケジュールをいう段階ではないとしながら、脱マスクのルール化の範囲についてこう述べた。

木原官房副長官:
屋外屋内問わず全体を整理されるものとこのように理解をしております。

ルール化は「屋内も対象」となることを明らかにした。

屋内での“脱マスク”ルールに街の人は…

こうした屋内での脱マスクのルール化について、「まだ完全に(コロナが)収まりきったわけではないので、(屋内での脱マスクは)ちょっと怖いなという気持ちはあります」「コロナにかかっても使える薬が出てきたらいいかなと思うけど、ない限りは怖いかなと」といった声が聞かれた。

マスク着用のルール化をめぐって、東京都の小池知事にも質問が飛んだ。

小池都知事:
都としても、専門家の皆様方のさまざまな知見なども頂戴しながら、わかりやすく、どういう形で進めていくのかをお伝えできるようになればというふうに思っております。

知事はこのように話し、都としてのマスク着用の指針を示していく考えを明らかにした。

(「イット!」10月7日放送分より)