私がお伝えしたいのは、「東京の玄関口に発電所」です。

東京駅前にできた「東京ミッドタウン八重洲」には都市ガスを使った発電施設が設置されビルはもちろん、地下街やバスターミナルにも電気と熱が供給されます。エネルギーの地産地消で二酸化炭素を26%も削減しましたが、エコなだけではないんです。

ポイントはこちら!「防災力も大幅アップ!」注目です。

~ポイント解説 経済部・茅野朝子記者~
この「八重洲エネルギーセンター」は、三井不動産と東京ガスによる共同プロジェクトで、東京駅前・八重洲エリアの再開発の象徴でもある「東京ミッドタウン八重洲」の地下に、ガスを燃料に電気と熱を生み出し供給するエネルギーシステムを設置しています。

このシステムでは、発電時に発生する熱も余すことなく利用するため、全体で約77%と高いエネルギー効率を実現したほか、最新技術によって翌日の電力・熱の需要を予測できることなどから一般的なビルに比べ、CO2排出量も約26%削減されるといいます。

地下4階で生まれた電気と熱は、新たに建てられた「東京ミッドタウン八重洲」のビルだけでなく、東京駅に直結する「八重洲地下街」にも供給されるほか、さらに現在再開発中の八重洲エリアにも供給を拡大する予定です。

まさに、「エネルギーの地産地消」を実現します。そして、プロジェクトの最大の特徴は、「東京の玄関口・八重洲エリアの防災力アップ」です。

ガスで発電する大型のコ・ジェネレーションシステムを2台導入することで、一般家庭約5000世帯分の発電が可能で、停電になった場合も、「東京ミッドタウン八重洲」と八重洲地下街には、事業継続に必要な電気と熱の供給を続けられます。

また、エネルギーセンターのすぐ上、地下1・2階部分には、全面開業すれば国内最大級となる高速バスターミナルが17日に先行オープンしました。

災害時もバスターミナルに電気と熱を供給することで、被災者や物資の輸送にバスを活用することが可能になるといいます。

多くの鉄道やバスが乗り入れる東京駅という交通拠点、さらに日本有数のビジネスエリアでもある八重洲エリアの防災力アップに大きく貢献することが期待されます。