ロシアによるウクライナ侵攻から8月24日で半年が経った。また、この日はウクライナの独立記念日でもある。
大分県内に避難しているウクライナの人たちの今の思いを取材した。

ウクライナへの軍事侵攻開始から半年

2022年2月24日から始まった、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻。
この半年間で、大分県内には別府市と日田市に合わせて12世帯29人が避難してきた。

別府市に子ども2人と共に避難してきたストロミンさん夫婦(写真右)
別府市に子ども2人と共に避難してきたストロミンさん夫婦(写真右)
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2022年4月、別府市に子ども2人と共に避難してきたストロミンさん夫婦。

スビトラーナさん:
自立神経も悪くなり、ストレスばかりだった。親戚が向こうにいて毎日心配ばかりで、思い出したら周りに人がいなくても涙が出る

現地には妻・スビトラーナさんの母親や友人が残っていて、毎日、無事かどうか連絡を取り合っているという。話を聞く間も母国を思い、何度も涙を流していた。

「すぐに終わると思ったが…」

スビトラーナさんの家族が住んでいたアパートの室内で、友人が7月に撮影した映像を見せてもらった。そこには、爆撃で壁や床が黒く焦げ、物が散乱する様子が映されていた。

ディミトロさん:
こんなに戦争が長引くと思わなかった。すぐに終わると思ったし(侵攻半年と)独立記念日が一緒になって、すごく複雑な気持ち。私たちはウクライナにおらず、お祝いの気分ではない。戦争が終わるのを待つしかない 

スビトラーナさん:
平和なウクライナに戻りたいけど、戻ってもどのように過ごせるかわからない。毎日どうすればいいか考えている。まずはウクライナが平和になってほしい。それを毎日祈っている

ディミトロさん「こんなに戦争が長引くと思わなかった」
ディミトロさん「こんなに戦争が長引くと思わなかった」

お祝いムードのはず…「独立記念日」が2022年は一変

続いて話を聞いたのは、7月に別府市に娘と避難してきたビクトリアさん。
平和だったころの独立記念日の様子を見せてくれた。ウクライナでは例年、各地がお祝いムードに包まれるそうだ。

娘と別府市に避難してきたビクトリアさん
娘と別府市に避難してきたビクトリアさん

ビクトリアさん: 
いまは悲しい思いしかない。毎年、立派な祭りやパレード、コンサートがあったのに、ことしはお祝いできない。心の中で覚えているから、少しでも親戚や友達とおめでとうと言うつもり。こんなことになって残念だし、複雑な気持ち

ウクライナに残る両親とは、毎日必ず連絡をとると約束しているビクトリアさん。
多くの命が奪われている争いが、一刻も早く終わってほしいと思いを募らせている。

ビクトリアさん:
戦争に勝ちや負けはなく、恐ろしいことばかりで、悪いことしか起きない。たくさんの人が亡くなり、何がいいのかわからない

ロシアによる軍事侵攻から半年。
避難を余儀なくされ、祖国から遠く離れた地で平和を祈る日々が続いている。

(テレビ大分)

テレビ大分
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