8月14日(日本時間15日)アマチュアゴルフ界に新星が現れた。日本人では服部道子さん以来37年ぶり2人目となる「全米女子アマチュア選手権」優勝。決勝戦では相手に11アンド9の大差をつけアマチュア世界一に輝いた馬場咲希(17)。高校2年生が起こした快挙に日本中が沸いた。

「世界女子アマチュアチーム選手権」出場で渡仏中

そんなシンデレラガールは、20日には2年に1度開催される「世界女子アマチュアチーム選手権」が行われるフランスへ出発するため、今回の日本滞在期間はわずか5日だった。そのうちの1日をもらい「S-PARK」フィールドキャスター松﨑涼佳が緊急取材。彼女の強さの理由、そして17歳の素顔に迫った。

まずは馬場選手の練習取材からスタート。

松﨑キャスター:
ウォームアップのトレーニングということなんですけれども、かなりハードに見えます。

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松﨑キャスター:初めて馬場選手にお会いしたんですけれども、身長が高いだけじゃなくて、手足がすごくすらっと長いです。

馬場の身長は女子ゴルファーの中ではかなり高めの175センチ。

この日の練習では、世界を転戦する合間とあって、コンディションと感覚を調整することにフォーカスしていた。

そして、この日の練習は午後4時に終了。

松﨑キャスター「練習お疲れさまでした」

馬場咲希「ありがとうございます」

馬場咲希選手を知るために10の質問をぶつける

「17歳のニューヒロイン馬場咲希選手をもっと知りたい!」というテーマで、まずは10の質問を一問一答形式で聞いた。

Q1:優勝して帰国後に最初にしたことは?
「コーチのところに行って(優勝の)報告と練習しました」

いつもはクールなタイプのコーチが「やったじゃん!」と大喜びしてくれたという。

Q2:優勝して一番の大きな変化は?
「応援してくれる人がすごく増えました」

Q3:会いたい人は?
「全米アマでキャディーしてくれた(現地にいる)キャディーさんに会いたいです」

Q4:優勝は何%できると思っていた?
「すごく自信があったわけではないですね…半々ですかね」

Q5:自分の最大の武器は?
「ショットの精度も見て欲しいです」

Q6:世界に衝撃を与えたイーグルショット。自画自賛するポイントは?
「(グリーンの)傾斜を使ってど真ん中からキレイに入ったので、そこはすごい入り方をしたなって思いました」

Q7:決勝のチップインバーディー。入った瞬間の思いは?
「決勝でのチップインバーディーは、あれは本当にびっくりしました」

Q8:(今日着ている服は優勝時と同じだと思うが)こだわりのファッションポイントは?
「この服の色がすごく好きで何日間か競技がある時は2日間着たりします。“勝負服”ではなくて単純にカワイイから着ているだけですけど(笑)」

Q9:リラックス方法だったり、最近のマイブームは?
「好きなのは音楽を聴くことです」

Q10:ゴルフの変わった練習法は?
「最近あまり行けてないんですけど、空手に通ってます」

意外な感じもする回答も出たが、ここから10の質問に対する馬場選手の答えで気になったものを深掘りしていく。

インスタのフォロワーは1.8万人増えて…

まずは2つ目の質問。全米女子アマ優勝後の一番の変化について「応援してくれる人が増えた」という回答だったがー

「インスタグラムのフォロワーが1.8万人ぐらい増えていて、ダーっていう風にメッセージが出てきてて返しきれなかったです(笑)」

あのイーグルショットを打つ時は「ピンの頭すら見えなくて…」

まさにシンデレラストーリーだが、彼女を歴史的快挙へと導いたのが、5つ目の質問で“自身の武器”と答えた「ショット」。さらに次の質問で「すごい入り方だった」と自画自賛した準々決勝のイーグルショットは本当にミラクルだった。

12番パー4、残り118ヤードからの第2打。今だからこそ話せるこの時の心境を聞くとー

「ピンの頭すら見えなくて…大体このラインかなって思って打ったショットで。(グリーンの近くで)見ている人たちが『GO!GO!』と言ってたんですよ。だから、『2段グリーンの下に落ちるのかな?』って思っちゃって。(ギャラリーが)盛り上がった瞬間に『入ったんだ』と思って、本当に夢の中にいるみたいな感じでした」

スーパーショットと生み出す秘訣は空手

さらに、このスーパーショットを生み出すためのヒントが10の質問の答えに隠されていた。それが「空手」。「空手」がゴルフのどこに影響するのか聞くとー

「“軸”ですかね。(空手の)練習は“体幹”を鍛えるメニューが多かったです」

オフ期間は週に1、2度通っているという「空手」の稽古。主に体幹強化が目的になっている。

取材をした日のトレーニングでも、宮里藍さんのフィジカルトレーナーを務めた鎌田貴コーチとさまざまなアプローチで体幹を鍛えてた。

鎌田コーチ:
僕がやっているトレーニングは、必ず動作をしながら強化していく。ゴルフも止まってるように見えて一切止まらないというじゃないですか。動きの中で制御できるようにするのが(狙い)

この体幹強化こそが、あのミラクルショットを生み出し、37年ぶりの快挙へと導いていた。

いま最も旬な17歳が好きな曲は「PAIN IS BEAUTY」

そして再び10の質問へー

リラックス法については「音楽を聴くこと」だったが、具体的にどんなジャンルとか曲を聴くのか質問するとー

「(ジャンルでいうと)ラップとか、何かちょっとロックな感じのとか(笑)(ちゃんみなの)『PAIN IS BEAUTY』って曲が好きです」

決勝のチップインバーディーを自己解説してもらう

7つ目の質問で本人も「びっくり」と語った決勝のチップインバーディーの自己解説をお願いするとー

「ラインとかを読んでいるときにイメージが湧いていて、やっぱり(グリーン)エッジからピンまでの距離もあったので、転がして寄せられるイメージがありました。(アプローチを打った後は)すごく良いラインでいっていて(ギャラリーの)皆さんが『カモン!カモン!」言ってくれていて。入った時は鼻血が出そうでした(笑)歓声にびっくりしてもう大興奮でした、入ったときは」

夢は海外メジャーで優勝すること

取材の最後に、今後の夢、そして目標を聞くとー

「夢は海外メジャーで優勝すること。目標はアメリカのツアーに出場すること」「プロテストを受けるとなると来年になるので、受けたら一発合格して、そこからアメリカに行けるように頑張ります」と抱負を語った。

現在出場している「世界女子アマチュアチーム選手権」第3ラウンドでは、個人として3バーディー・1ボギーの合計2アンダーパーで、第1ラウンド63位、第2ラウンド7位から首位に3打差の5位タイに順位を上げた。団体戦の日本チームとしても首位に7打差の6位タイ。
「団体戦はナショナルチームとして仲間たちと力を合わせて優勝したい。個人戦も楽しみながら優勝できたらいい」とインタビュー中に語っていた馬場。最終ラウンドでの逆転優勝に十分チャンスがある好位置につけている。

鎌田コーチによると、馬場の(ゴルファーとしての)仕上がりはまだ3割程度だという。「海外メジャー制覇」を掲げる17歳。彼女の“伸びしろ”から目が離せない。

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8月28日(日)23時15分から
フジテレビ系列で放送