8月に入り、小児科の現場が異例の大混雑だ。
大阪市生野区の「くぼたこどもクリニック」では、診察を希望する人が多いため、事前予約でオンライン問診を行い、検査が必要な人だけ直接来院する方式をとっている。
くぼたこどもクリニック 久保田恵巳院長:
今は割と元気そうかなって画面上では思うんですけど、検査はどうします?コロナは?そしたら今から来てもらっていいです?
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(Q.今日何人目のオンライン問診?)
くぼたこどもクリニック 久保田恵巳院長:
(忙しすぎて)記憶がないです…
電話はずっと鳴りっぱなし。午前中からオンライン問診と検査の繰り返しだ。
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夏休み中、コロナと診断される子供が増える中で、最近急増しているのが「RSウイルス」などによる感染症だ。
大阪府の感染症情報センターによると、6月ごろから府内の患者の数が爆発的に増え、7月24日時点で1417例が確認されている。
RSウイルスはコロナと症状がよく似ていて、乳幼児の発症が多く、中にはせきが悪化して、呼吸困難や肺炎など重症化するケースもある。
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くぼたこどもクリニック 久保田恵巳院長:
先週末にコロナの検査をして陰性で、その後も熱が続いているとのことで来られて。症状に喘鳴(ぜんめい)があったので、RSが疑わしいとのことで検査して、(RSウイルスの)陽性を確認して、状態がよくなかったので入院。コロナもコロナ以外も、なかなか入院が難しいですね。どこもベッドがいっぱいで…
通常、9月ごろから春先にかけて流行するというRSウイルス。なぜ今、爆発的に増えているのだろうか。
感染症学の専門家は、コロナ禍の子供たちの生活の変化が、感染パターンに影響しているという。
大阪公立大学 大学院 城戸康年教授:
コロナが出ておよそ3年近くがたち、我々の行動が大きく変わりましたよね。変わった結果、子供が本来この年にはこれに感染してということを繰り返してきたが、それが全く起きなくなった。本来の今まで見てきた(感染の)山よりも大きなものが来たり、同時に来たり、様々なバランスが崩れたという状況
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二次救急の総合病院「JCHO大阪病院」では、主に手術や入院が必要な重症患者を受け入れているが、7月以降、RSウイルスで入院する子供が増えた。
JCHO大阪病院 小児科看護師長 峯真由美さん:
RSの患者さんでもう4床、2部屋埋まってて、プラス個室が埋まってたんですけど、もう患者さん受け入れられないくらい、すべてのベッドが埋まってる感じ
ベッドに空きが出れば、すぐに別の子供を受け入れるという自転車操業だったということだ。
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この日も4日前から発熱したという男の子が、近くのクリニックからの紹介で受診。
検査の結果、すぐ入院して治療を受けることになった。
RSと診断された子の母親:
今日たくさん小児科に電話をかけて、やっと予約が取れたところで検査してもらったらRSっていうのが分かったんですけど、熱が出てから分かるまで時間がかかってしまって
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一方の病院側も、ひっ迫する医療資源を守る必要があり、保護者には病院にかかる前に丁寧な観察と慎重な判断をお願いしたいと言う。
JCHO大阪病院 山田寛之医師:
コロナにしてもそうじゃないにしても、とりあえず熱が高いときは解熱鎮痛剤があれば、熱に関しては対応できる。RSだと2日目ぐらいから、せき・分泌物がひどくなって、そこからまた熱が続いて、ピークは4~6日目という人が多いので、そこで入院しなきゃいけないか家で過ごせるかが決まってくる
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夏休みやお盆で子供にとって楽しいはずの8月。
医療がひっ迫する今こそ、感染対策が求められる。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年8月1日放送)