18日に秋田・大仙市の住宅で93歳の男性が刃物で殺害された事件で、警察は19日夜、同居する51歳の長男を殺人の疑いで逮捕した。長男は「自分が殺した」という趣旨の供述をしていて、20日午後に送検された。
「叫び声など聞いていない」と話していた長男逮捕
事件は、18日に大仙市協和峰吉川の住宅で、この家に住む無職の93歳の男性が血を流して死んでいるのが見つかったもの。

遺体の状況から当初、クマに襲われた可能性があるとされたが、警察が司法解剖を行った結果、何者かに刃物で切りつけられた傷が複数確認された。
警察は殺人事件として捜査を進め、19日夜、男性の長男で同居する51歳の無職の男を、男性の顔や背中を刃物で切りつけ殺害したとして殺人の疑いで逮捕した。
容疑者の男は、警察の取り調べに受け答えができる状態で、自分が殺したという趣旨の発言をしたほか、逮捕の際には警察の問いかけに無言でうなずき、容疑を大筋で認めているという。
容疑者の男は事件当時在宅していて、「叫び声などは聞いていない」と話していた。
近隣住民「親子げんかで警察沙汰も」
容疑者の男は仕事をせず、親子の間ではトラブルもあったようだ。

近隣住民は「子どもとけんかしたというのは数回あった。親子げんかでけがをし、救急車を呼んだというのは2、3回はあった。警察沙汰になって、そのたびにパトカーが来ていた」と話している。
警察は現場から刃物を数本押収したということで、直接犯行に使われたものかどうかを調べるとともに、引き続き動機などを厳しく追及することにしている。

容疑者の男は20日午後、秋田地方検察庁に身柄を送られた。