新型コロナウイルス感染の急拡大によって、新潟県内でも救急医療が圧迫されている。新潟市ではすでに救急患者を受け入れることができず、新潟市外に患者を運ぶケースも。専門家にその実態を聞いた。

圧迫される“救急医療” 市外に搬送するケースも

新潟大学大学院 高橋昌 特任教授:
新型コロナ病床は実際には、ほぼほぼ満床。全く余裕がない状態という数字だと思う

新潟大学大学院 高橋昌 特任教授
新潟大学大学院 高橋昌 特任教授
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こう話すのは、新潟大学大学院の高橋昌特任教授。県内の病床使用率は8月1日現在で57.7%と、数字上ではまだ4割の余裕があるように見えるが…

新潟県内の病床使用率(8月1日現在)
新潟県内の病床使用率(8月1日現在)

新潟大学大学院 高橋昌 特任教授:
医療関係者・ベッドを支える医師や看護師の陽性患者が増えている。実際にベッドを支える人的な資源が、オミクロンの場合は非常に少ない

医療関係者の感染も増加
医療関係者の感染も増加

そして、患者の急増によって圧迫されているのが救急医療だ。

新潟大学大学院 高橋昌 特任教授:
現実、新潟市内の救急の応じられる数はオーバーフローしている状況

すでに新潟市内の病院では救急患者を受け入れることができず、長岡市や新発田市の病院まで患者を運ぶケースが起きていると言う。その原因の一つが、新型コロナウイルス患者の救急要請が相次いでいる点だと指摘する。

「まずは様子を見ること」症状出たら適切な対応を

新潟大学大学院 高橋昌 特任教授:
通常の風邪症状。熱が続くとか食欲がない、水分がとれなくてぐったりしている、元気がないということで救急車を呼ばれる方というのは一定数いる

高橋特任教授は、新型コロナによって高熱やのどの痛みなどの症状が出るものの、それらの症状は2日~3日で収まるケースが多く、まずは様子を見ること。

症状が出たら様子を見る
症状が出たら様子を見る

2~3日症状が続く場合でも、すぐに救急要請や救急外来には行かず、まずはかかりつけ医に相談してほしいと強調する。

また、新型コロナに感染した子どもの異変を感じたときも、すぐに救急車を呼ぶのではなく、小児科やかかりつけ医に相談するほか、「#7119」の相談ダイヤルを活用してほしいと話す。

「助かる命が助からなくなる」県民の協力も必要に

新潟大学大学院 高橋昌 特任教授:
救命が機能しないということは、新型コロナの患者さんだけではなくて、それ以外の助かる命が助からなくなるということ。いかにそこの負荷を減らすかということに関しては、県民全体の協力も必要になる

救命が機能しなくなると…
救命が機能しなくなると…

最後の砦とも言われる救急医療。

新潟大学大学院 高橋昌 特任教授:
救命センターのベッドはライフライン。一番大事な生命線になるので、本当に必要な人だけが使うというふうにしたい

(NST新潟総合テレビ)