7月に行われた参議院選挙を受けて、臨時国会が3日に召集される。

岸田首相にとって、参院選に大勝して迎える国会だが、当初予定されていた安倍元首相の追悼演説が、野党の反発から秋の臨時国会に先送りされるなど、不透明感が漂う。

3日に召集される臨時国会の会期は5日までの3日間となる見通しで、参院選を受けて、新しい参議院議長などを選出する。

議長には自民党の尾辻秀久元厚労相、副議長には立憲民主党の長浜博行元環境相が選出される見通し。

当初、与党側が臨時国会最終日の5日に、安倍元首相の追悼演説を行うよう提案していたが、野党側は「国葬」についての説明が必要などとして反発。

その後、与党側は改めて会期を3日間とした上で、野党側が求めていた国葬や物価高騰、新型コロナ対策、旧統一教会をめぐる問題などの審議は、臨時国会が終わった後に、必要に応じて閉会中審査で対応する意向を示し、野党側も了承した。また、安倍元首相の追悼演説も秋の臨時国会に先送りされることとなった。

立憲民主党の泉代表は2日、「臨時国会はたったの3日間で納得できない会期だ。3日間といっても事実上の審議はほとんどないので、閉会中審査を求めていく」と追及の構えを強めている。

また18歳の女性に飲酒させたと報じられ自民党を離党した吉川赳衆院議員が、国会に姿を現し、説明責任を果たすのかも注目の一つだ。

吉川衆院議員は姿を現すのか
吉川衆院議員は姿を現すのか
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吉川氏はブログで、「女性が飲酒不可能な年齢の方であるとは認識していなかった」と主張しているが、自身の口からは説明しておらず、野党側は吉川氏についても追及の構えを崩していない。

参院選に大勝してから初の国会を迎える岸田首相だが、攻勢を強める野党にどう対峙するのか、多くの課題に対してどのように向き合うのか注目される。

政治部
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