愛知・碧南市の菓子メーカー「丸繁製菓(まるしげせいか)」が、見た目が植木鉢のような食べられる器「もぐカップ」を生産・販売し、話題になっている。

課題は耐水性だけではなかった…食べても腹にたまらない薄さ追求

食べられる器「もぐカップ」の材料には、耐水性が高い馬鈴薯(ばれいしょ)のでんぷんをメインに、紫芋の粉やカラメルなどが使われていて、サイズはS・M・Lと3つある。

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「丸繁製菓」では、10年ほど前に「食べられる皿」を開発。

その後も、箸やスプーンなど食べられる食器を開発してきたが、コップには耐水性の問題があり、手がけていなかった。

そこに、アサヒビールの関連会社「アサヒユウアス」が「食べられるカップ」の共同開発を依頼。イベントでのゴミを減らそうという思いから、「使い捨てをやめて使い食べよう」とのコンセプトで始まった。

しかし、耐水性以外にも大きな課題があった。

アサヒユウアスの担当者:
それを食べるだけで、おなかいっぱいになっちゃうみたいな

ポイントはカップの「厚み」。あくまでも脇役として、食べてもおなかが膨れないよう薄くしつつも、飲み物が漏れないよう、耐水性は高くする必要があった。

約1年の試行錯誤の末、カップの表面だけを固くして全体を薄くすることに成功。

食事にもお酒にも合うように、プレーン、えびせん、チョコの3種類の味を用意した。

1時間以内での利用を推奨しているが、実際どれくらいもつのか耐水実験をしてみた。
水を入れてから1時間…推奨時間になったが漏れていない。その後、さらに1時間経過したところで、下に敷いた紙が少し湿りはしたものの、破れることはなかった。

プラスチック製容器のゴミ削減が求められる中、注目が集まる「食べられる食器」。

丸繁製菓は、今後増えることが予想される「イベントや外で食事するシーン」で活用してほしいと話している。

(東海テレビ)

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