宮崎県の高校生が開発した2つのアプリが大阪・関西万博に出展されることが決まった。防災アプリ「SHS災害.info」は、今いる場所の浸水区域や最寄りの避難所を把握できる。また、家計簿アプリ「サステナボード」は、環境ラベルを読み取って食品ロスを防ぐことを目的としている。2つのアプリは、7月19日から21日まで展示される予定だ。
3人でつかんだ「万博」への道

黙々とパソコンに向かう生徒たち。佐土原高校情報技術部の3年生3人だ。

3人は3月、東京で開催された「全国情報教育コンテスト」で優秀賞などを受賞。高校生や大学生などの若手クリエイターがデジタル技術などを発信する、大阪・関西万博「デジタル学園祭」への出展機会をつかみ取った。

佐土原高校情報技術部 児玉夏埼さん:
心から嬉しく思っている。よりアプリの魅力を全国に伝えられるいい機会になれば。

佐土原高校情報技術部 長田雪那さん:
アプリを世界にも広げられるいい機会になると思う。
開発したのはどんなアプリ?

今回、出展するのは、3人が開発に携わった2つのアプリ。1つ目は、防災アプリ「SHS災害.info」。天気情報をはじめ、地域のハザードマップや避難所、浸水区域など、防災に関する機能を搭載している。

アプリには、自分が今いる場所の近くの避難所の方向や、避難所までの直線距離がわかるような機能が備わっている。2017年のリリースから歴代の部員が改良を重ね、3人は新たに雷注意報の通知や音声読み上げ機能を追加した。万博への出展までにベトナム語と中国語を追加して多言語化を目指す。
佐土原高校情報技術部 長田雪那さん:
身近な防災に関する情報を発信しているので、ぜひ知っていただければ。

もうひとつが家計簿アプリ「サステナボード」。環境に配慮した買い物を促し、食品ロスを防ごうと、3人が1年生の時に開発した。

環境ラベルを読み取ることでSDGsの達成度がわかり、レシートを読み込むと家計簿としても利用できる。
佐土原高校情報技術部 長田雪那さん:
実際に環境ラベルを読み取ってもらって、こういうマークなんだと知ってもらい、“環境ラベルの商品を買おう”という気持ちになってもらえれば。

生活を支えるアプリを全国、そして世界へ。生徒たちが開発したアプリは、7月19日から21日まで万博会場内のEXPOメッセで開かれるデジタル学園祭で展示される。

佐土原高校情報技術部 祝田兼伸さん:
開発したアプリがさらに広まって、災害から身を守れる、家計の支援、SDGsの達成など、生活の支えとなれば。
(テレビ宮崎)