鳥取県沿岸でウニの大量発生が起きている。海藻を食べ尽くす厄介者として駆除が進められているが、本来は高級食材。有効活用も検討されていて、新たなメニューも登場している。
エサが不足して身が減り、出荷できず
6月28日朝の鳥取・岩美町の漁港。鉄の棒を手にしたダイバーが次々と海の中へ潜っていく。海には大量のムラサキウニが…。ダイバーたちは鉄の棒でウニを叩き潰していた。
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ダイバー:
3人で潜って、1時間でトータル2000近く駆除しました
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鳥取県沿岸でのムラサキウニの大量発生。適度な数であれば出荷もできるが、大量発生でエサとなる海藻が不足。身の詰まりが悪く出荷できない状況だ。
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さらに同じ海藻をエサとしているサザエやアワビの漁獲量も減少している。本来、ムラサキウニは高級食材だが、すっかり厄介者となった。年間1700万円の巨額経費で駆除しているのが現状だ。
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しかし…。
ダイバー:
ウニも大切な命なので、駆除はもったいないと思う
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大量駆除が進められる一方、検討されているのがウニの有効活用。県外では、養殖して身を太らせ出荷しているところもある。
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本田航太記者:
有効活用が求められる中、鳥取県は今後、駆除と活用を両立していくとしています。活用の具体案としては飲食店での提供が検討されています
駆除したウニを養殖 新メニュー開発
集中駆除を進める一方で鳥取県は本格的な養殖に向け、回収したウニを使って養殖技術の確立を目指している。
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県によると、1カ月養殖すればスカスカだった身も出荷できるほどに回復するという。
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養殖ウニは鳥取市内の飲食店で提供される予定で、6月28日にメニューの検討会が開かれた。披露された6つのメニュー、そのひとつが「ウニのパスタ」。ウニがふんだんにトッピングされている。
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本田航太記者:
味は普通のウニとまったく変わりないです
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ただ課題も残る。養殖ウニはエサ代などが割高で、高値で販売せざるを得ないという。
鳥取県水産振興局・国米洋一局長:
厄介者と言われていたウニが適正な数になって、みなさんに食べていただく好循環につながればよい
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課題をクリアして有効活用はできるのか。考案されたメニューは、秋ごろに鳥取市内の飲食店で提供される予定。
(TSKさんいん中央テレビ)