一生懸命、口を開けて親鳥からエサをもらうヒナ。生まれて間もないのか、産毛もまだらだ。

ツバメの巣があるのは、福岡県にある住宅の納屋。そこではなんと、40組近い親ツバメが子育て中だ。
そして、ツバメの巣の真下には…。

30本近いカラフルな傘が、全て下向きになってさされている。
福岡県糸島市で農業を営む、大江正昭さんの納屋で見られるこの景色。すっかりこの季節の風物詩となっている。

親ツバメが羽休める姿も…4年前から傘を取り付け
大江さんは「ツバメが下にフンをおとす、それで車や床が汚れて掃除が大変だった」とこれまでを振り返る。農家にとってツバメは、農作物の害虫を食べてくれる大切な存在だが、一方で、フンが悩みの種だった。

そこで大江さんは、ツバメと共存していくため、4年ほど前から傘を取り付けることに。毎朝5時にシャッターをあけて、ツバメが鳴いたら、猫が来てないかの見回りもしているそうだ。

大江正昭さん:
ツバメはどこの農家の家庭でも大切にしてますね、益鳥ということで。ツバメが来んと、さびしいし、来たら今度はうるさいけど、帰るとまたさびしいし、それが半年ごと繰り返されるから、もう家族の一員みたいなものですね

今では、床にはほとんどフンがなく、親ツバメが傘にとまって羽を休める姿も見られる。
親ツバメは、2回産卵してヒナを育て、9月上旬までに400羽ほどがこの納屋から巣立っていくという。
大江さんは今回も、無事に南にたどりついて、半年後に戻ってきてほしいと願っている。
(テレビ西日本)
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