史上初都心で6月に2日連続猛暑日”危険な暑さ”

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リポート:「現在、有楽町駅前に来ています。午後2時を回ったところなのですが、手元の気温計を見てみますと、36.1℃と表示されています」

6月26日、東京都心では、6月として最も暑い36.2℃を観測しました。

有楽町駅前にあるミストの周辺をサーモカメラで見てみると、ミスト周辺は青くなっているものの、真下にいる人たちは、赤いまま。

25日も35.4℃を観測した東京都心。6月に2日連続で猛暑日となるのは、観測史上初めてのこととなりました。さらに、群馬・伊勢崎市では25日、今年全国で初めて40℃超えとなる、最高気温40.2℃を観測。6月に40℃を超えるのも、観測史上初めてのこと。週末、列島各地で真夏のような“危険な暑さ”となりました。

「きょうが何月か分からない…」熱中症で救急搬送相次ぐ

埼玉県熊谷市にある埼玉慈恵病院で撮影された映像。熱中症とみられる患者が、相次いで搬送されています。6月25日、埼玉県川越市では、94歳の男性が熱中症の疑いで死亡。ベッドの上でぐったりしている姿を家族が発見し、119番通報。男性は搬送先の病院で死亡が確認されました。この日、埼玉県内で熱中症の疑いで救急搬送されたのは、135人に上りました。運び込まれたのは、70代の男性。

医師:「今ここがどこだか分かります?分からない?
埼玉慈恵病院です。救急車で来られましたよ。きょうは何年何月ですか?何日ですか?何月何日か分かる?」

患者:「分からない」

医師:「分からないか、何月くらい?春夏秋冬、分からない?エアコン壊れちゃったの?」

患者:「うん」

自宅のエアコンが壊れたという男性。脱水症状で意識がもうろうとしています。

この日、病院のある埼玉・熊谷市は、午前中から気温は30℃を超え、最高気温は体温を上回る38.4℃を観測。熱中症の症状を訴える患者が次々と搬送される事態になったのです。

運び込まれた80代の男性は…

看護師:「寒い?暑い?」

患者:「ちょうどいいです」

看護師:「ちょうどいい」

医師:「意識変化はありましたか?」

患者:「自分じゃ」

医師:「分からなかった」

畑仕事をしていた最中、突然倒れたといいます。患者を診た、藤永副院長は、この時期としては異例の事態だと話します。

埼玉慈恵病院 藤永剛 副院長:
「6月はやっぱりスポーツ、あとは仕事で肉体労働頑張っちゃうとか、そういう方が熱中症で運ばれるイメージが強くて、今みたいに、ご高齢の方が、自宅で倒れちゃうとか。エアコンつけなかったから具合悪くなって一晩で重症になっちゃってるとか。そういう熱中症は、6月は珍しいです。普通はこの時期、ないんですよ」

東京消防庁によると、26日、東京都内では8歳から97歳の男女93人が熱中症とみられる症状で病院に搬送されました。このうち、80代の男性が重体で60代から80代の男女4人が重症だということです。

熱中症とみられる救急搬送が各地で相次いだ週末。そこで、暑さが続く中、再確認しておきたいのが熱中症対策です。

熱中症になる前のサイン「かくれ脱水」

済生会横浜市東部病院の谷口医師によると、熱中症の前に出るあるサインがあるといいます。それが「かくれ脱水」です。気づかないうちに脱水症状になりかけてしまっている状態のことです。「疲れやすい」「眠い」「喉が渇きやすい」などが出てくると脱水の一歩手前だといいます。そうなるとすぐ熱中症になってしまうということで、対策が必要になります。

熱中症対策 水分補給4つのポイント

その中で、大切なのが水分補給。水分補給のポイントが4つあります。

まず1つ目は、「就寝前・起床後にコップ1杯の水を飲む」こと。水分は寝ている間に発散してしまうということで、これが大切になります。

2つ目は「1.5~2リットルの水を6~8回くらいに分けて飲む」こと。汗をかく場合はもう少し必要かもしれません。

3つ目は「お酒を飲むとき、水分の多い食べ物を一緒に食べる」こと。

4つ目は「暑さや疲れを感じるときは、塩分を含んだスポーツドリンクなど冷たい飲み物を飲む」こと。これが身体の中の水分と同じものになるので、飲み過ぎはよくありませんが、水とスポーツドリンク一緒に飲むと良さそうです。

(めざまし8 6月27日放送)