佐賀市の建物跡地で子育てをしている絶滅危惧種の渡り鳥「コアジサシ」が、まもなく旅立ちの日を迎えようとしている。
2021年は天敵に襲われて全滅してしまったひなだが、日本野鳥の会が見守る中、すくすくと成長している。
この記事の画像(8枚)巣を作った50羽ほどが8羽に…対策で命つなぐ
佐賀市の浄水場跡地では、コアジサシが巣を作って約2カ月がたった。ひなは順調に成長し、まもなく巣立つとみられている。
コアジサシは、環境省が絶滅危惧種に指定しているカモメ科の渡り鳥。
4月中旬、佐賀市の浄水場跡地に約50羽が巣を作ったが、ネコなどに襲われ8羽に減った。
しかし、日本野鳥の会佐賀県支部が3交代制で見張りなどの対策を講じたため、卵からかえった10羽のひなは命を落とすことなく、体長約30cmまで成長。
あと2日ほどで親鳥と飛び立つとみられている。
日本野鳥の会 佐賀県支部・宮原明幸支部長:
残った4つの「つがい」がひなを育てて、それを見て元気になった。またこれから対策を頑張ります。あとは自分の力でニュージーランドまで渡って、また日本に帰ってきて、なんとか命をつないでもらいたい
野鳥の会によると、新たに15羽のコアジサシが飛来していて、子育てが順調に進めば7月末にニュージーランドやオーストラリアに向かって飛び立つという。
2021年はひなが全滅するという悲しい事態もあったが、今回は野鳥の会のメンバーが3交代で一時は24時間態勢、現在は午前4時半から午後7時まで見守っているという。
(サガテレビ)