間近に迫ったインバウンドの再開。政府は7日、訪日観光客受け入れのためのガイドラインを公表した。6月10日の再開を前に、各地で準備が急ピッチで進められている。

マスク着用や"医療保険”加入など…「ガイドライン」公表

斉藤鉄夫国交相:
今回策定したガイドラインの内容を十分理解し順守していただくことが、円滑な訪日観光の再開や、その後の受け入れ拡大に繋がる

6月10日に迫った訪日観光の再開を前に、政府が受け入れのためのガイドラインを公表した。

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旅行業者がパッケージツアーを販売する際にツアー客に求めるのは、マスク着用などのほか、3密回避などの基本的な感染防止対策がある。
そのほかには、ツアー参加前に民間医療保険へ加入することなどだ。
また旅行業者へは、多言語に対応できる医療機関を確認しておくことが求められている。

ガイドラインでは、ツアー中に感染者が確認された場合、感染者と濃厚接触者以外の参加者はツアーを継続できるとしている。

また、ツアー客が感染対策に従わない場合、速やかな帰国を求める可能性があることも盛り込まれている。

コロナ禍に設備投資…外国人客の来訪待つ観光地

岐阜県の観光地・高山市では、コロナ禍で消えた外国人観光客の復活を期待して、受け入れ準備が進んでいた。

古い街並みに佇む作り酒屋・舩坂酒造店。

2021年7月に新設した、コインを入れて飲み比べをする日本酒のサーバー。

海外の人にも積極的に楽しんでもらおうと、英語での解説書を新たに作成した。

舩坂酒造店の担当者:
お客さまにいろいろと声を聴きながら、より分かるようにブラッシュアップしていきたいと思います

一方、コロナ禍の前は、年間約100万人の外国人観光客で賑わった岐阜・白川村。世界遺産の合掌造り集落だ。

「神田家」は、コロナ禍の前は多くの外国人観光客が訪れた定番スポット。受け入れ再開の日に向け、休業期間などを活かし着々と準備をしてきた。

スマホでQRコードを読み込み、色々な解説が見られるウェブサイトを作成。

また施設内にある説明のイラストも、外国人にも分かりやすいよう対応させている。

神田家の担当者:
もともと外国の方に説明したいという構想はあったんですけど、なかなか取り掛かる時間がなかったので

白川村が誇るブランド豚「結旨豚(ゆいうまぶた)」を使ったメニューが人気の「お食事処けやき」。

人と人の接触を極力減らすため、英語や中国語に対応したスマホを使った注文のシステム構築を急ピッチで進めている。

外国人観光客で再び街に賑わいを…。今、白川村では、村をあげて対策を推し進めている。

白川村役場の担当者:
白川村は特に海外からのお客さまが多いということで、国内だけでなく海外のQR決済を使えるシステムを導入してキャンペーン進めてきました。ようやくここにきて本番といいますか

それがお店などで活躍する「マルチ決済」だ。アジアを中心に普及している決済アプリ・アリペイやウィーチャットペイなどに対応している。

コロナ禍の静かな間に使える場所をどんどん増やし、今では村の半分にあたる約60の観光施設や飲食店などで利用できるようになった。

さらに白川村では、6月16日から日本で初めてというキャンペーンも走り出す。

白川村役場の担当者:
海外のお客さんも使えるアリペイとかウィーチャットペイでも参加できて、その場でお買い物をされるときに20%引きというキャンペーンをさせていただく

お店で電子決済をすると、その場で2割引きのサービスが受けられる取り組みを開始。全国で初という、ポイント還元ではなくその場での割り引きキャンペーン。国内でも多くの人が使う「ペイペイ」などにも対応しているという。

(東海テレビ)

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