関東各地で激しい「ひょう」

6月3日午後4時すぎ、東京・江戸川区。車中で撮影された映像には、車のフロントガラスを絶え間なく濡らす雨が捉えられていた。そのわずか3分後、猛烈な風とともに滝のような雨が降り注ぎ、視界がほぼきかない状態になった。

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その4分後には激しく打ち付ける「ひょう」。道路上にも白く積もり始め、住宅の軒先などそこかしこに白い氷の粒が散らばっているのがわかる。

また千葉県・市川市でも大粒の「ひょう」が降り、道路を流れていく様子が撮影された。撮影者は「50数年生きてきて初めて見る気象」という。

さらに2日午後6時過ぎ、埼玉・上里町でも地面を打ち付けるように降る「ひょう」。その大きさは、ゴルフボールほどもある。「ひょう」が直撃したという撮影者の足にはあざができていた。

また、同じく埼玉県熊谷市の駐車場は一面雪に覆われたかのように、真っ白になっている。さらに車と車の間を見てみると、降り積もった「ひょう」が川のようになって流れていった。

週末にかけて、各地を襲った「ひょう」。6月5日も大気が不安定な状態となり、鹿児島県では6月5日の朝から雨が多いところでは150ミリ以上降った。現在、鹿児島県では雨のピークは過ぎ、発表された大雨警報などは解除されたものの、今週も各地で再び不安定な天気となる可能性があるという。

なぜひょうが降ったのか?日本気象協会・徳田気象予報士は「火曜日、水曜日は、上空に寒気が関東など東日本に流れ込んできて、地上との気温差によって積乱雲が発達。積乱雲は激しい雨はもちろん「ひょう」も降らせる規模にまで発達する可能性がある」という。

市役所職員を装う不審な訪問やメールに注意

そんな「ひょう」を巡っては、別の不安も。先週、中高生約90人が「ひょう」にあたり、軽いけがをするなどの被害があった群馬県藤岡市。

住民は「家の中にいても怖いと思ったので、外にいたら本当に怖いなと」という。

その藤岡市と隣接する高崎市では6月5日「ひょう被害に関連して、市役所防災安全課を名乗る作業服を着た人が住民宅へ訪問しているという情報がありました。また、同じ方のところへ、詐欺と思われるメールも届いている状況です」という注意喚起がなされた。

群馬・藤岡市の住民は「公民館に行ったときに、(同じ住民が)詐欺まがいの業者さんが回っているから気をつけて!見積もりもしない方がいい。とにかく受け入れない方がいいという風には言っていましたね」と話す。

高崎市は「ひょう」の被害を巡って職員が訪問したり、メールを送ることなどは一切行っていないとし、注意を呼びかけている。

(「めざましテレビ」6月6日放送より)