2022年も本格的な雨の季節を迎えようとしている。
各地で発生する大雨や台風による災害。いつ避難すればよいのか、判断の目安についてお伝えする。

「これまで被害がなかったから大丈夫」…は通用しない

有馬理恵リポーター:
毎年のように発生する災害。心がけたいことの1つが「早期避難」です

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宮崎県の危機管理課を訪ねた。

県 危機管理課 福村健吾さん:
近年、これまでにない雨の降り方が目立っています。「これまで被害がなかったから大丈夫」という考えは通用しないので、自ら早めの避難を判断することが重要です

避難のタイミングを図るうえで大切なのが「情報」。自治体が発令する避難情報。
警戒レベル3の「高齢者等避難」では、高齢者など移動に時間がかかる人はこの段階で避難を始める。

多くの場合、この情報が出る前に、気象台から大雨や洪水の警報、また氾濫警戒情報などが発表されるため、避難を始める1つの目安になる。

次は「避難指示」。

県 危機管理課 福村健吾さん:
警戒レベル4の「避難指示」は「全員避難」。危険な場所にいる人は全員避難してください

県 危機管理課 福村健吾さん:
目安となるのが、土砂災害警戒情報や、河川の氾濫危険情報などです。これらが出た場合は、避難指示がいつ出てもおかしくないと考え、早めの避難を始めます

県 危機管理課 福村健吾さん:
レベル5の「緊急安全確保」は、すでに災害が発生しているか、切迫している状況で発令されるものです。いわば、避難し遅れた人に向けて出される情報です。建物の2階以上で斜面から離れた場所へ行くなど、直ちに命を守る行動を取ってください

2021年は、えびの市と宮崎市に「緊急安全確保」が発令された。

情報配信サービス確保や防災用具の準備も重要

こうした情報を、いち早く入手する方法を複数持つことも大切。
宮崎県ではメール配信サービスを行っていて、登録すると災害時に必要な防災情報を受け取ることができる。

さらに、気象庁が運営するサイト「キキクル」では、浸水など災害発生の危険度をパソコンやスマートフォンで確認できる。

気象庁が運営する「キキクル」
気象庁が運営する「キキクル」

県 危機管理課 福村健吾さん:
停電時に備え、パソコンや携帯電話の予備バッテリーがあると安心です。普段からできる備えとして、自宅だけでなく、自分や家族が普段いる場所の危険度もハザードマップで確認しておくことが必要です

県 危機管理課 福村健吾さん:
非常持ち出し品や備蓄品には、水や食料だけではなく、携帯トイレの準備も必要です。最低でも3日分は必要とされています

非常持ち出し品は最低でも3日分の確保を
非常持ち出し品は最低でも3日分の確保を

排泄回数が1人1日5回とすると、4人家族で60回分。かさばりそうだが、この段ボールで100回分入り。意外とコンパクトだ。

県 危機管理課 福村健吾さん:
人からの呼びかけが避難に結びつくケースも多いです。離れて住む家族の情報も集め、電話などで伝えたり、隣近所へ声かけをしたりすることが命を救うことにつながります

(テレビ宮崎)

テレビ宮崎
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