自民党の麻生副総裁と菅前首相が23日夜、東京都内で会食した。菅氏が首相を退任して以降、初めてとみられる。

麻生氏と菅氏は、23日夜に東京・港区赤坂の日本料理店で会食した。夏の参院選に向けた意見交換などをしたとみられる。
菅内閣で、麻生氏は副総理と財務相を務め政権を支えたが、菅氏の退任を受けた自民党総裁選では、菅氏が河野太郎氏の支持を表明した一方で、麻生氏は支持を明確にせず、両氏の対応が分かれた。
岸田政権が発足すると、麻生氏は自民党の副総裁を任され、引き続き要職を担うこととなったが、麻生派から、菅氏に近いとされる佐藤勉前総務会長らが退会した。
一方、菅氏は非主流派と目され、グループの結成や勉強会の開催時期に注目が集まっている。
一連の経緯から不仲がささやかれる両氏だが、今回の会食の狙いについて、菅氏に近い議員は「しっかり意思疎通を図っていこうということではないか」と話していて、参院選前に党内の結束を図るためとの見方を示している。