お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」のメンバーで人気お笑い芸人の上島竜兵さんが亡くなった。61歳だった。

4月25日、メンバー3人揃ってイベントに出演していた上島さん。その中で、メンバーの寺門ジモンさんと手を触り合うと…。

寺門ジモンさん:
優しい…竜ちゃんって優しいんだな。こんなおっさんの画、大丈夫?

上島竜兵さん:
大丈夫ですか?おっさんが手をなでてる画

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イベントでは、ダチョウ倶楽部結成当時の思い出を語っていた。

上島竜兵さん:
いや俺ね、昔こうやって初めて出たい番組に3人でレギュラーが決まった時に、楽屋でこうやってやったのを思い出したな

こう話し、元気な姿を見せていた。

リアクション芸や”いじられキャラ”で幅広い層に人気

5月11日午前0時ごろ、東京中野区の自宅で上島さんが意識を失っているところを家族が見つけ、119番通報した。病院に搬送されたが、午前0時53分に死亡が確認された。

街の人からは「びっくりしました。とても皆さんを楽しませてくれる」「バカ殿様とか印象深いですね。小さい頃とか家族でよく見てた。志村けんさんとのやりとりが、懐かしく感じますね」との声が聞かれた。

体を張ったリアクション芸と”いじられキャラ”で、子供から大人まで幅広い層の人気者だった上島さん。

登場する際の「ヤー」という掛け声や、上島さんの持ちネタ「くるりんぱ」も印象深い。

そして、熱湯風呂に入るときの定番は「押すなよ!押すなよ!絶対に押すなよ!」のやりとりだった。

さらに、仲直りのチューなど数々のギャグで親しまれ、ラジオやバラエティー番組などで活躍していた。

8日に放送された「ドリフに大挑戦スペシャル」でも、ダチョウ倶楽部のメンバーとしてコントを披露していた。

還暦を迎えた2021年、文春オンラインのインタビューでは、自身のリアクション芸について「僕だって、痛いのや熱いのが好きなわけではないですからね(笑)自分としてはギャグと本音をそのまま出してるだけなんですけど、リアクションこそが上島竜兵を支えてくれた気がします」と語っていた。

さらに俳優としても活躍の場を広げた。2009年には上島さんの主演映画「上島ジェーン」が公開され、続編も製作された。

芸能界から多くの悲しみのコメント

上島さんは兵庫県出身。1985年に「ダチョウ倶楽部」を結成した。当初のメンバーは4人。初代リーダーは現在、電撃ネットワークで活動する南部虎弾(70)さんだ。

上島さんの突然の死にSNSでコメントを投稿した。

南部虎弾さん(ツイッターより):
あまりのことに、言葉も出ません、、嘘だろ??辛い!ダチョウの中で一番いいやつだったのに、、、苦しかったのかな?

芸能界からは他にも多くのコメントが寄せられた。

ローラさん(インスタグラムより):
たくさんの人をいっぱいいっぱい笑わせてくれて、ありがとう。天国でもいっぱいリラックスして、楽しく過ごしてね。お空にいったら、遊びに行くからね。

中川翔子さんは、11日に出席したイベントの中で上島さんをしのんだ。

中川翔子さん:
信じられない思いでいっぱいですね。(上島さんが)中野区に住んでいらっしゃったので、小さい頃によく本屋さんだったりとか、いろいろなところで見かけたことがあったので。勝手に身近な親しみを持って見ていたので、信じられない思いでいっぱいです。

そして、芸人仲間にも突然の死の衝撃が走った。お笑いコンビ「品川庄司」の品川祐さん(50)は…。

品川祐さん(ツイッターより):
信じられない。尊敬する優しい先輩。たくさんの事を教わりました。優しい言葉をかけてくれました。ありがとうございました。ゆっくり休んでください。

EXITの兼近大樹さん(31)は、朝の情報番組で訃報に接し、涙ながらに思い出を語った。

EXIT・兼近大樹さん:
(僕が)生まれる前から芸人をやられていたので、憧れもあって。ダチョウ倶楽部とEXITで、レジェンド芸人のリアクションを学ぼうみたいな企画とかもやらせてもらって。実際にコロナ禍だったので、苦しんでいる様子とかも見ていましたし、新しい笑いにどう対応するんだろうとか、そういう話もしたことがあって…コメントできないです。

トレンディエンジェルの斎藤司さん(43)は、上島さんとの思い出の写真とともにSNSにメッセージを投稿。

トレンディエンジェル・斎藤司さん(ツイッターより):
写真は私の宝物です。みんな汚れるロケで背中を流させていただいたことは忘れません。ゆっくり休んでください。ありがとうございました。

還暦ライブへの思いを語っていたが…

明るい笑顔と、ほのぼのとしたキャラクターで愛された上島さん。

ダチョウ倶楽部の結成から37年目。2023年にメンバー全員が還暦を迎えることから、4月25日のイベントではメンバー3人で”ある計画”を語っていた。

寺門さん:
還暦ライブ。

肥後さん:
還暦でできるリアクション芸を配信するとか、いろいろ案はあるんです。

寺門さん:
還暦になったときのおでんは違うし、還暦の熱湯も全然違いますから。赤パンでいこうな。

上島さん:
ああもう赤パンで、全員赤パンですよ!

さらにコロナ禍で生まれたという新たなギャグ「アクリル越しの仲直りのチュー」を披露した。

そして、トリオを長続きさせるためのコツを「3人仲良く和気あいあい」と話した。

上島さんの葬儀はコロナ禍に配慮し、密葬で行う予定だという。

(「イット!」5月11日放送分)