新生活スタートに向け10ヶ月ぶりプラスに期待

エアコンや冷蔵庫などの生活家電の3月の国内出荷額が20日に発表される。 国内出荷額は前年同月比で9ヶ月連続でマイナスとなっているが、入学や転勤など新生活に向けた需要の高まりで10ヶ月ぶりのプラスに期待が高まる。 

日本電機工業会が毎月発表している生活家電の「国内出荷実績」。 20日に3月の出荷額が発表されるが、自宅で過ごす時間を充実させる“巣ごもり需要”によって絶好調だった2020年度の反動で、2021年度は減少傾向にありここ9ヶ月は前年同月比でマイナスの水準が続いている。 

高機能・高性能 「冷蔵庫」や「洗濯機」が好調

製品別に目を向けると、出荷額2位の「冷蔵庫」は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で自宅での食事をする機会が増えたことで、まとめ買いした食品を保存できる大容量タイプが好調だ。 さらに高機能な機種の需要も高まり、2月は前年同月比110.1%で4ヶ月連続でプラスとなっている。 

また、出荷額3位の「洗濯機」も衛生意識の高まりから抗菌・除菌機能がついているものやスマートフォンで操作できるなど高性能な洗濯機の需要が高まっていて、2月の出荷額は前年同月比99.3%とわずかに下回ったが、1月は前年同月比を上回り単月では過去最高の出荷額となっていた。 

今年1月と2月の全体の出荷額は前年同月比でそれぞれ94.6%、98.3%と差は徐々に埋まりつつあり、3月は入学式や就職など新生活に向けての生活家電の需要が高まる中、去年3月の水準にどこまで迫れるか注目だ。

経済部
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「経済部」は、「日本や世界の経済」を、多角的にウォッチする部。「生活者の目線」を忘れずに、政府の経済政策や企業の活動、株価や為替の動きなどを継続的に定点観測し、時に深堀りすることで、日本社会の「今」を「経済の視点」から浮き彫りにしていく役割を担っている。
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秀 総一郎
秀 総一郎

フジテレビ報道局経済部記者。経産省・公取委・エネルギー・商社業界担当。
1994年熊本県生まれ 幼少期をカナダで過ごす。
長崎大学卒業後、2018年フジテレビ入社。
東京五輪、デジタル庁担当を経て現職。