モノ作りが大好きな男性がコロナ禍で作ったあるものが今、子どもたちの人気を集めている。
「シロ」が現れると子どもも大人も集まる
金沢市の街中に白い恐竜が出現。この恐竜の正体は…?
記者:
お疲れ様です。暑いですか?
ヒゲキタさん:
暑いです

金沢市の工作作家、北村満さん(63)。通称ヒゲキタさん。

山崎麻柚子 記者:
恐竜の中で飲むことも?
ヒゲキタさん:
はい。ドリンクホルダー付きです

ヒゲキタさんがプラスチックの段ボールで作った恐竜「シロ」は、ゆるキャラのようなかわいらしさと、本物のような迫力ある動きが特徴。
全長はだいたい、ヒゲキタさん3人分。

山崎麻柚子 記者:
疲れないんですか?
ヒゲキタさん:
結構腰にきてます。子どもが恐竜のしっぽを下げるんですよ。そうすると、てこの原理で腰が…

シロが現れると、子どもも大人も集まる。
サポートするのは妻の伊希子さん(56)。
妻・伊希子さん:
シロは、こうやって周りを巻き込んで楽しい時間になるから好き。彼はあんまりしんどいとか言わない。ひたすらやる。言わないと休まないから、そのうちぽっくりいくんじゃないかね(笑)

子どものころから工作が好きだったヒゲキタさん。シロを作る前は、手作りのプラネタリウムで全国各地を回っていた。

山崎麻柚子 記者:
娘さんから見て、どんなお父さん?
娘・なぎさん(28):
面白いです。好きなことして生きていけるんだなって、人生の良い先輩です。お金はなくとも生きていける、こういう生き方もいいなぁって

ほかの人が入るのは違う「自分でしたい」
ところが、新型コロナウイルスの影響でイベントの中止が続いたうえ、狭い空間で開くプラネタリウムは開催が難しくなった。
そんな時生まれたのが、恐竜のシロだ。
ヒゲキタさん:
緊急事態宣言になったとき、いきなり時間が出きたわけですよ。作りたいものがあっても、なかなか時間がとれなかったりするので、これは作るしかないなって

ヒゲキタさん:
自分としては、初代ウルトラマン世代なので、そういうでかいものが好きだったんですね。ちょうど構想がまとまって、動き出したっていう感じで実際作ったのは2週間ぐらいですかね。一気に作っちゃいました

紙で作った小さな模型から徐々に大きくし、ヒゲキタさんが入れるまでのサイズになったシロ。一度見たら忘れられない姿が反響を呼び、今では県外からもお散歩のオファーがあるそう。

妻・伊希子さん:
イベントがなくなっちゃったりとか辛気臭い話が多いけど、シロができたのもそのタイミングだしね。シロが生まれてよかったと思う

山崎麻柚子 記者:
シロはずっと続けていく?
伊希子さん:
腰が持つ限り?(笑)誰かに入ってもらっちゃ面白くないんでしょ?
ヒゲキタさん:
自分でしたい

恐竜のシロ、次はあなたの町にやってくるかもしれない。
(石川テレビ)