長野・伊那市に、あることからちょっとした有名人ならぬ、有名鳥がいる。

チコ:
『きれい きれい タカトオコヒガンザクラ』

提供・柳澤さん
提供・柳澤さん
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長野・伊那市の柳澤俊子さんの家で飼われているセキセイインコの「チコ」。特技は「おしゃべり」。なんと45通り以上のフレーズをしゃべると言う。

チコ:
『スズメの学校の先生は チーチーパッパ チーパッパ』
『おはよ チコちゃん 生きるよろこび』
『マルゲリータ食べたい イタリア行きたい ボンジョルノ ボンジョルノ ボナペティ ボナペティ』

地元ケーブルテレビのCMにも出演した。

柳澤俊子さん:
夜50回、次の朝30回教えると、夕方、必ずその言葉をしゃべってくれます

これを3日間続けると、たいていの言葉は覚えてしまうそうで…

柳澤俊子さん:
お勉強ですよ~、わが家のあいどるNBS

この言葉も覚えてもらった。

チコ:
『わが家のあいどる…あいどる…』

「NBS」の発音に苦戦したが、3カ月特訓を続け…

チコ:
『わが家の あいどる NBS…NBS…』

お見事!

鳥の生態に詳しい獣医師も、覚えたフレーズの多さに驚いている。

サニー動物病院・佐藤直也院長:
これだけいろんな単語を自分から話すのはすごい。ちゃんと抑揚まで、まねしてますね。完全に飼い主の声を聞いてコピーしてますので、それをすると(飼い主さんが)喜ぶのがよくわかっている

鳥の生態に詳しいサニー動物病院の佐藤院長によると、セキセイインコは本来群れで暮らし、鳴き声で仲間とコミュニケーションをとる。特にオスは、求愛行動で気をひこうとメスの鳴き声を真似るため、おしゃべりが得意な傾向があるそうだ。

サニー動物病院・佐藤直也院長:
間違いなく、飼い主さんの気を引こうとしゃべっている。(おしゃべりは)基本的にリラックスしているときにコミュニケーション、求愛の一種としてやる

1人暮らしの柳澤さん。「チコ」の言葉から、ほほ笑ましい日常がうかがえる。
趣味のフラダンスに出かける時は…

チコ:
『とっこさんは フラダンスだに』

柳澤俊子さん:
何気なく言った言葉を、チコちゃんがとらえてしゃべる。こんな小鳥でも、私の気持ちを受け止めてくれるのかなって

サニー動物病院・佐藤直也院長:
完全に信頼しきっている。“大好き”が伝わってきますから、絆がなければここまではしゃべらないと思います。見ているだけで幸せになるような映像だなと思います

「大好き」から生まれる数々のおしゃべり。これからもお互いの絆を深めてくれそうだ。

チコ:
『人生って うれしいものですね~』

ただ佐藤院長は、同じインコでもしゃべりが得意じゃない個体もいるため「『しゃべらないから絆がない』と思わないようにしてください」と話している。

そして、ふれあいのし過ぎは発情を誘発し、体調を崩す原因になることもあり、過度な声かけは注意が必要としている。

健康状態を見るポイントは、くちばしの上の「鼻の色」。通常、メスは「肌色系」、オスは「青色系」が多く、これが「茶色」になると病気を抱えている可能性もあると言う。

佐藤院長は、「長生きして、一緒に楽しい時間を過ごしてほしい」としている。

(長野放送)

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