2021年度最後の週末となった土日、ホームセンターは新生活の準備をする若者や親子でにぎわった。期待と緊張、そして寂しさが入り混じる年度末をスケッチした。

イラストレーターを夢見て進学

「じゅうたん、衣装ケース」とつぶやきながら、家具や雑貨を選ぶ母と娘。娘はこの春、高校を卒業して美術系の専門学校へ進学する。

美術系の専門学校へ進学する​娘:
同じ学生の方々と、一緒に作品を作るのが楽しみ。将来はイラストレーターになりたいなと

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親子一緒に買い物をすることも、これからは少なくなりそうだ。

母親:
寂しいですけど、これでもしかしたらずっと外に出てしまうかもしれないけど、旅立ちという意味で頑張ってほしい

ここは長野市の「綿半ホームエイド若里店」。週末、新生活の準備をする多くの若者や親子が来店した。

初めての土地で社会人に 冬の楽しみも

「110センチあれば大丈夫?」「大丈夫じゃない?」

こちらも親子で買い物。梶原竜真さん(22)は長野市のメーカーに入社するフレッシャーズだ。

山梨の出身で都内の大学を卒業。学生生活の半分はコロナ禍だった。

メーカーに入社・梶原竜真さん(22):
思ったように飲みに行ったりできず不便ではあったが、ウィンタースポーツが好きなので、冬になってコロナが収まっていたらスノーボードに行きたい

仕事は高校生の頃から目指していたエンジニア。長野で社会人としての一歩を踏み出す。

母親:
大人になっていく一歩なので応援したいと思っています。次回会ったときには、いろいろできるようになっていればいいなと楽しみにしています

メーカーに入社・梶原竜真さん(22):
責任感とかそういうものを持って、一人の大人として生きていけるように頑張りたい。新しい土地の生活なのでワクワク

東京から転勤「長野は過ごしやすくていい街」

熱心にマットの品定めをする男性は、東京から転勤してきた。

東京から転勤の男性:
前の家から退去するときに床や壁を汚して怒られちゃった。だから、じゅうたんをしっかり敷いて、今度は汚さないようにしようかなと

長野に来てまだ数日だが、印象は良いようだ。

東京から転勤の男性:
本当に過ごしやすくて、横断歩道とか渡っているときにめちゃくちゃ道を譲ってくれる。いい街だなと

信大生たちの新生活 将来の目標は?

昼過ぎ、若者の姿が目立つようになった。この店舗ならではの光景だ。

すぐ近くに信州大学工学部、3キロほど離れた場所に教育学部のキャンパスがあることから、信大生の利用が多いのだ。

教育学部の新2年生:
大学生活は限られているので、自分のやりたいことをやりたいなと。教員になりたいというのは考えています

信大生は1年間、松本のキャンパスで学んだ後、2年生以降、各学部に分かれる。

寝具類を選んでいるのは、この春から工学部のキャンパスに通う2年生。岩手県の出身だが、信州の寒さが身に染みている。

工学部の新2年生:
長野は寒いので暖かそうなやつを買いたいなと。デザインはそこまで…そんなに高くなく暖かいものを

迷った末に…。

工学部の新2年生:
これに毛布とかつけて暖かくして寝ようかと。化学関係の学科なので、しっかり勉強して企業に入りたい

通学用の自転車を選ぶ父と息子

年度末の店の売れ筋は家電、カーテン、そして自転車だ。

新中学1年生の父親:
通学に使えて、泥はねがちゃんとついていて。あとは色か…。しばらく使うから、なるべく気に入ったやつにしたいんだけど

進学で自転車通学をする子どもたちが増える。青い自転車を選んだのは、中学1年生になる男の子。中学校までは自転車と電車で片道20分かかるそうだ。

新中学1年生の父親:
ちょっと心配。気を付けて通ってほしいなと

お父さんは心配しているが…。

新中学1年生:
青色がきれいだったので気持ちよく走りたいなと。毎日、元気に通いたい

朝日村出身、大学は沖縄 就職で長野市へ

こちらは親子3人で来店。

母親:
レースのカーテン、キッチンペーパー、布団カバー、カラーボックス、おまけに布団のセットも買っちゃったし。いいね?

女性は朝日村出身で長野市内の企業に就職する。

長野市の企業に入社する女性:
あまり実感はないんですけど、できることを頑張りたい。同期がたくさんいるので仲良くなれたらいいなと

長野県外に進学する割合が多い分、Uターンして就職するケースが多いのも特徴。女性も遠く離れた沖縄の大学を出ての就職だ。娘との距離が近づき、両親は安心しているようだ。

父親:
戻って来すぎてて、勢いあまって長野まで来ちゃったと

母親:
大学生の時もまめに料理とかしてたので、食生活も心配ないと思うし。近いので、帰ってきたかったら帰ってくればと

新たな一歩を踏み出す若者と、それを見守る親。新年度のはじまりだ。

(長野放送)