宮崎・延岡市の建設業者が最先端の3D技術を導入し、業務の効率化や働き方改革などに効果を上げている。

3D技術を導入したのは、延岡市で電気設備などの工事を手掛けている三桜電設で、2021年10月に設計専門の子会社を設立した。

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会社では、レーザーとカメラを備えた最先端の3Dスキャナーを採用。地形や建物などを移動しながら計測する。

三桜PLAN+T 3D技術係・甲斐裕一朗係長:
(タブレットを触りながら)こういうデータになっている。ケーブルも1本1本分かるように映る

360度、最大半径130メートルの空間の位置データや画像を記録することができる。

三桜PLAN+T 3D技術係・甲斐裕一朗係長:
今までだと、こういう(柱の)高さもスケールで測ったりとか…それがスキャナーを使うことによって、測らなくてもいいことになる

この規模の設備の場合、これまでは計測に5日ほどかかったということだが、スキャナーの採用で1日でできるようになったという。

完成イメージ分かりやすく…シミュレーションも可能

3Dスキャナーのデータを設計ソフトに取り込むことで、画面上で構造物の距離が確認できるなど、効率アップにもつながる。

三桜PLAN+T 設計士・伊東晃太郎さん:
こちらは2Dの従来の図面でして、全く見たことがない人にはイメージがつきにくい。高さとかですね

三桜PLAN+T 設計士・伊東晃太郎さん:
こちらの3Dの図面になってくると、完成したイメージが初めて見る方にも分かりやすい図面になっています

3D空間で障害物の位置を確認しながら設計することができ、クレーン車が問題なく作業できるかなどもシミュレーションできる。

さらに、データはリモート会議やタブレットでも活用。発注者や作業員と完成イメージや危険な箇所の情報などを共有することで、何度も現場に行かずに済む。

こうした取り組みが評価され、2021年12月には経済産業省から、生産性向上に実績がある企業に選ばれている。

三桜電設・甲斐雄二社長:
若い社員がこのような技術を使って仕事をするということは、非常に働き方に誇りが持てます

三桜電設・甲斐雄二社長:
こういう技術を持って新しい仕事のやり方を考えていかないと、多分乗り遅れるのではないかと、そういう時代がくると私は思っている

会社では全国からの受注を視野に、ニーズの高い技術やリモートワークなどの導入も進めていきたいとしている。

(テレビ宮崎)

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