女子バスケットボールWリーグのレギュラーシーズンは16週目。国立競技場代々木第二体育館では3試合が行われた。
12日、2試合目に行われたデンソーアイリスvs ENEOSサンフラワーズは、昨年12月に行われた皇后杯の決勝戦と同じカード。皇后杯では86-62でENEOSが勝利し、大会史上初となる9連覇を達成した。

しかし前の週の試合で、ENEOSはキャプテンの岡本彩也花選手が負傷。チームから「右膝前十字靭帯断裂」と発表があった。さらには日本代表にも選出されている林咲希選手もこの週は帯同しないとのことで、主力2人を欠いての試合となった。
前半は拮抗した展開となったが、第3クォーターにENEOSが持ち前の爆発力で一気にリードを奪い、その勢いのまま81-72で勝利した。
ENEOS期待の奥山が躍動 女王の伝統は受け継がれていく

ENEOSで力を発揮したのが3年目の奥山理々嘉選手。3ポイント5本を沈め両チーム最多の27得点と、勝利に大きく貢献した。高校バスケ、ウインターカップで女子1試合最多得点記録である「62点」の記録を樹立した彼女の得点力が、いかんなく発揮された形となった。
彼女の持ち味はそのシュート、得点力でもあるが、リバウンドに積極的に向かう姿勢が印象的だった。この試合欠場となった岡本選手、林選手の徹底したボールへの粘りや、自チームのボールになった時の走り出しの速さは群を抜いている。
リバウンドやルーズボールに向かうその姿勢がコートの上で表現できるのは、女王として君臨し続けてきた先輩たちの姿をしっかりと見てきたからに違いない。
ENESOは渡嘉敷来夢選手が40分フル出場でチームを支え、12得点、14リバウンド、8アシストと数字もしっかり残した。梅澤カディシャ樹奈選手、宮崎早織選手は14得点、そして星杏璃選手が7得点と、全員で掴んだ勝利となった。
デンソーアイリスは悔しい敗戦 これをバネにプレーオフへ
昨年の皇后杯、さらには昨シーズンのWリーグプレーオフでもENEOSに敗れているデンソーは、ここでも悔しい敗戦となった。

デンソーも先週の試合で、ここまでのレギュラーシーズン全ての試合に出場し、2月に行われたワールドカップ予選の日本代表にも選出された、近藤楓選手が負傷。「左膝前十字靭帯損傷」とチームから発表があった。
GAME2でリベンジを果たしたいデンソーだったが、発熱した選手がいて試合の開始までにPCR検査の結果が確定できないとのことで13日の試合は、直前に中止に。この敗戦をバネに、デンソーは「悲願の日本一」に向けて戦ってゆく。