2月24日に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻。攻撃は激化し、多くの死傷者が出る中、ウクライナに婚約者を残し、一時帰国している男性を取材した。
入国禁止措置で現地に…そして始まった軍事侵攻
石川・中能登町に住む谷康行さん。
この記事の画像(12枚)谷さんの婚約者で、ウクライナ人のリュボフ・テレシェンコさんは今、戦火の真っただ中、ウクライナにいる。
谷康行さん:
テレビ電話をしている時に、「音が聞こえた」と彼女が叫び始めてしまった。私としても、何をしたらいいのか分からなくて
谷康行さん:
普段は、すごく笑う子なんですけど、笑顔がなくなってしまったのと、疲れと不安でイラつきもでてきている
2人が出会ったのは2018年。首都キエフの大学でロシア語などを学んでいた谷さんは、そこでリュボフさんと知り合い婚約した。
2022年1月には、結婚準備のため2人で日本を訪れる予定だった。
しかし、オミクロン株の流行による外国人の入国禁止措置により、リュボフさんだけがウクライナに残ったところ、ロシアによる軍事侵攻が始まった。
婚約者と会えず…「本当に怖い」
リュボフさんがいるのは、攻撃が一番激しいキエフの郊外だ。テレビ電話やメールで毎日連絡を取っているが、不安は募る。
リュボフさんにテレビ電話をかける谷さん。
谷康行さん:
ちょっと電波が悪いんですかね、もう一度かけ直します。うーん…なにかあったとか、やめてほしいんですけどね
電話をかけ始めてから2分後、ようやくつながった。
リュボフ・テレシェンコさん:
こんにちは
(Q.谷さんと会えない時間が続いているが?)
リュボフ・テレシェンコさん:
何と言えばいいのか、分からない。今は本当に怖い。生きたい。(谷さんに)会いたい
2月28日夜、ロシアとウクライナの代表団が初めて停戦に向けた協議をしたが、結論は出なかった。
リュボフ・テレシェンコさん:
最後に言いたいことがあります。ウクライナに栄光あれ。日本の人も応援してください
谷康行さん:
ウクライナは、本当に強い国なので勝てます。“スラーヴァ・ウクライニ(ウクライナに栄光あれ)”という言葉がある。私たちもどんどん言っていって、(ウクライナの人たちに)頑張ってくださいと思っている
2人は、一日も早く日常が戻ることを心の底から願っている。
(石川テレビ)