2月22日は島根県が制定した「竹島の日」。

日本固有の領土でありながら韓国に不法占拠されている竹島。
その不法占拠が始まった年から2022年で70年となる中、竹島をめぐる問題と現状についてお伝えする。

1回目は不法占拠の発端となった李承晩ラインに焦点を当てる。

李承晩ラインとは?

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李承晩ライン…1952年1月、当時の韓国の大統領・李承晩が、日本海や対馬海峡などに一方的に設定し、その内側を韓国の領海と主張した線。
その基となったのは、昭和20年・1945年の終戦直後にGHQによって設けられた暫定的なラインで、日本人の漁業を制限したもの。

その後、1952年4月末に発効したサンフランシスコ平和条約では、この漁業制限ラインは消滅。また、竹島が国際法的にも日本の領土であることが認められた。
しかし韓国は、条約発効直前のタイミングで李承晩ラインを宣言。国際法の原則に違反し、竹島を含む海域の漁業権を主張した。

李承晩ラインの二つの意図

島根県竹島問題研究顧問・藤井賢二さん:
日本の漁船を朝鮮半島の良い漁場で操業させない、もう一つは竹島を取り込む。この二つの目的があった

李承晩ラインの意図を解説するのは、島根県竹島問題研究顧問の藤井賢二さん。
韓国は、漁場の独占と竹島の領有を目的として、条約を無視する形で強硬な対応を取った。
実は韓国は、条約発効の前年までにアメリカに「竹島が韓国領」であることを認めさせようとしたが、アメリカはこれを拒否、「竹島は日本領」だと回答していた。

島根県竹島問題研究顧問・藤井賢二さん:
竹島は日本のものだということをアメリカが伝えたのをしっかり聞いていたなら、韓国が竹島を李承晩ラインの中に取り込むことはなかったと思います。なぜアメリカの言うことを聞かなかったのか、大きな謎です

その後、韓国側は、竹島で不法に操業するだけでなく、逆に取り締まりにあたった海上保安庁の巡視船を銃撃する事態も起きた。
さらに海洋警備隊を竹島に常駐させ、日本の漁船を近づけないようにした。これが竹島の不法占拠の始まり。

そして、対馬沖などでは漁船の拿捕が頻発。
深刻な社会問題となり、これが竹島問題の解決にも大きく影響した。

(TSKさんいん中央テレビ)

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