世界各国のIT企業も進出し、「東欧のシリコンバレー」とも呼ばれているウクライナ。ソフトウェアの開発業務を現地の技術者に委託している都内のIT企業を取材しました。

さくらコミュニケーション
さくらコミュニケーション
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東京・小平市にあるソフトウェア開発会社「さくらコミュニケーション」。この会社では、受注した案件の企画などは日本で行い、開発部分は、「東欧のシリコンバレー」とも呼ばれるウクライナの技術者に委託しています。

桑村時生取締役
ウクライナは非常にレベルが高い。イメージ的にはホワイトハッカーレベルの高い技術力を持った人材がたくさん

さくらコミュニケーションの委託先が拠点を置くのはウクライナ南東部の都市、ザポリージャ。

ウクライナ・ザポリージャの街並み(現地時間2月22日 提供:Computools社)
ウクライナ・ザポリージャの街並み(現地時間2月22日 提供:Computools社)

ロシアが独立を承認したウクライナ東部の地域から西に250キロほどのところにあり、現地の技術者は周辺の様子について「いつもと変わらない」と話しますが、状況が悪化した場合はネット環境が遮断される可能性もあるということです。

ウクライナ・ザポリージャの街並み(現地時間2月22日 提供:Computools社)
ウクライナ・ザポリージャの街並み(現地時間2月22日 提供:Computools社)

ウクライナ Computools社・アルテム・コバルさん
まだ家をでていないので分からないが、兵士もいないしいつもと変わらない。国の方針によっては、インターネットアクセスは遮断されるかも知れない

Computools社・アルテム・コバル氏
Computools社・アルテム・コバル氏

この会社ではロシアの侵攻がウクライナ全土に広がった場合、従業員は西部の都市リヴィウに退避することになっていて、さらに事態が悪化した場合は、隣国のポーランドに避難し、事業を継続するということです。

(フジテレビ経済部 秀 総一郎)

経済部
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「経済部」は、「日本や世界の経済」を、多角的にウォッチする部。「生活者の目線」を忘れずに、政府の経済政策や企業の活動、株価や為替の動きなどを継続的に定点観測し、時に深堀りすることで、日本社会の「今」を「経済の視点」から浮き彫りにしていく役割を担っている。
世界的な課題となっている温室効果ガス削減をはじめ、AIや自動運転などをめぐる最先端テクノロジーの取材も続け、技術革新のうねりをカバー。
生産・販売・消費の現場で、タイムリーな話題を掘り下げて取材し、映像化に知恵を絞り、わかりやすく伝えていくのが経済部の目標。

財務省や総務省、経産省などの省庁や日銀・東京証券取引所のほか、金融機関、自動車をはじめとした製造業、流通・情報通信・外食など幅広い経済分野を取材している。

秀 総一郎
秀 総一郎

フジテレビ報道局経済部記者。経産省・公取委・エネルギー・商社業界担当。
1994年熊本県生まれ 幼少期をカナダで過ごす。
長崎大学卒業後、2018年フジテレビ入社。
東京五輪、デジタル庁担当を経て現職。