かつての石炭輸送の大動脈を特別列車が走った。
鉄道好きの58人が参加した1日限りの特別ツアー。JR筑豊線の開業130周年を記念して、特別列車で全線を走破した。

行き先表示板も!“お宝”のオークション

福岡・北九州市の若松駅と筑紫野市の原田駅を結ぶ筑豊線。

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筑豊の石炭を積出港の若松に運ぶために1891年に開業し、石炭輸送の大動脈として日本の近代化を支えた。

若松駅と原田駅を結ぶ筑豊線
若松駅と原田駅を結ぶ筑豊線

そんな筑豊線の全線を走破する特別ツアー。

車内でのお楽しみは、列車の行き先表示板や、車掌の懐中時計などゆかりの品々のオークションだ。

ファンにはたまらないゆかりの品々が出品
ファンにはたまらないゆかりの品々が出品

駅長:
おっと、3万円! 73番さん落札です。3万円で落札です。おめでとうございま~す!

落札した人:
これと、あと方向幕を落札しました。4万円くらいです

(Q.予算はいくらくらい?)
落札した人:

2万円です

普段は行けない特別な場所へ

やがて特別列車は、ツアーの見どころの一つに差し掛かる。

永野小夜子リポーター:
北九州市の折尾駅に到着しました。こちらのホームは、もうすぐ見納めになります

駅構内の隅にある小さなホーム。

廃止される折尾駅・鷹見口乗り場
廃止される折尾駅・鷹見口乗り場

折尾駅の鷹見口乗り場は、駅舎の建て替えに伴って3月12日に廃止されることになっていて、ここに列車が止まることもなくなる。

参加者:
最後だからと思って、きょう来たんです。昔、よく利用してたんですよ。記念に良かったです、本当に

さらに列車は、普段は訪れることができない場所に乗り入れる。
直方駅のそばにあるJR九州の車両センターは、筑豊線などを走る列車の整備や点検を行う車両基地で、好きな人にとっては、どんな観光地より行きたい場所だ。

ファンなら行きたい直方車両センター
ファンなら行きたい直方車両センター

参加者:
楽しいですね。車両センターは基本的に入れないので、コロナの影響もあってあちこち行けてないので

JR九州・鐘ケ江理恵博多駅長:
普段は走らない路線をぐっと一周回ってくるという、貴重なツアーをつくることができました。また、こういったツアーもやりながら、そして街作りということも、われわれも一生懸命やりながら盛り上げていきたい

JR九州・鐘ケ江理恵博多駅長
JR九州・鐘ケ江理恵博多駅長

運行形態が変わった今、筑豊線を全線通して運行する列車はない。だから乗り通しツアーは、貴重な機会だ。
JR九州は、今後も感染対策を徹底しながら、鉄道や沿線の魅力を発信したいとしている。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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